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幼児期は、人生の中で、柔軟に音を吸収していく能力が最も優れた時期で、「耳の黄金期」とも呼ばれていますね。幼児期に英語に触れるメリットとしては、やはり「外国語に対する心理的な壁を感じることなく、英語に慣れること」、「小学校で英語が始まる頃からでは、習得が困難になってくるリスニングの能力を、ストレスなく身につける基礎を作れること」が挙げられると思います。
今回は、歌や絵本、DVD、CD、アクティビティの取り入れ方のコツを中心にご紹介していきます。
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<目次>
0~1歳の英語教育
この頃の赤ちゃんには、刺激を与えるものはできるだけ避けて、人と直接のコミュニケーションを楽しむ時間をたくさん取って、言葉への好奇心を伸ばしていくようにしましょう。
集中して何かを聞くことはまだできませんから、静かでリラックスできる環境で、CDなどを使い、ナーサリーライムを一緒に楽しむこと、短くてリズムの良い絵本を一緒に見ながら読んであげてください。月齢に合わせて、英単語が聞けるおもちゃや、カラフルなボードブックなども用意すると良いでしょう。
ただ、注意点として、一人の人が、赤ちゃんと向き合って語りかけをする時に、日本語も英語も使うと、混乱する子が多く、言語発達そのものを阻害してしまうこともあるようです。この時期は、CDを上手に使って、歌を一緒に口ずさんだり、絵本を見て指差したりして楽しむ以外は、一人の人がいくつもの言語を赤ちゃんに向かって使うのは避けてください。
1〜2歳の英語教育
1歳を過ぎると、ずいぶん『聞いて理解できる』言葉が増え、コミュニケーションもとれるようになってきます。基本的には、1歳8ヶ月頃までは、発する言葉の発達に劇的な変化はないようですが、場面ごとの決まった挨拶などを違う風に言われても、柔軟に聞き取って、相手の意図を理解できるようになり、概念の発達もどんどん進んでくる時期です。
頭の中では、「数」や「色」など、また「食べることに関するもの」・「お風呂に関係あるもの」など大まかな分類をしつつ、言葉を学んでいるといいます。一歳半以降は、これまでに歌に親しんできた経験があれば、それを手がかりに、体の部位や簡単な動作をしながら遊んだり、子どもが理解しやすい、「生活の中で実際に出会いそうな内容」の教育DVDを選んで、子どもが違和感なくスタートできる工夫をしてみてください。
DVDを見せる場合は、「必ず親が一緒に共感しながら見ること」、「言葉に触れることは楽しいという姿勢」を意識して、子どもの中から、好奇心や興味を引き出すように注意しましょう。賛否両論ありますが、聴覚・視覚両方から情報を得ることのできるDVD教材は、実際のところ、内容と使いかた次第で、子どもが言葉を自然な形で吸収する大きな助けになります。
2歳半〜3歳半の英語教育
2歳になる頃の子どもは、母語では、ほとんどの自分の日常生活の範囲の言葉は理解でき、二語文を話し始めるようになります。英語学習については、基本的に今までどおり、耳からナーサリーライムを楽しむことを続けるほか、ボードブックだけでなく、薄くて短いお話の絵本をたくさん読んで聞く、多聴多読を取り入れてみましょう。
多聴多読のための絵本は、ネイティブの子ども用のもので、レベル別になっているものなどが、自然な言い回しで理解しやすいため、おすすです。
CDと絵本を両方用意して、聞いて読むことに慣れてきたら、次第に子どもも繰り返して一緒に言ってみるように、上手に働きかけていきます。
もし可能でしたら、次の段階として、お母さんが一緒に読みながら、『〇〇はどこ?』・『〇〇は、何しているのかな?』『それは、何色?』などの簡単な質問をして、コミュニケーションを楽しんでみましょう。繰り返しが大切なので、最初は、お母さんが指差しながら、答えになる部分を言ったり、ヒントを出したり、選択肢から選ばせるように、徐々に子どもの発話を促していくとスムーズです。
3歳半〜5歳くらいまでの英語教育
基本的には、今までの内容と同じですが、手先が器用になってきますので、様子を見ながら、色塗りや工作、簡単なクッキングなど、実際に英語を使ったアクティビティをプラスしてみましょう。
実際に、「英語で」何かができたという体験は、子どもに自信を与え、さらに意欲を引き出してくれますので、より親子でコミュニケーションをとりながら、子どもが英語に親しむ素地を作る手助けをすることができます。
また、鉛筆を持てるようになってくると、ネイティブの子どもも同じくらいの年齢で始める、「フォニックス学習」を始めてみましょう。読み書き・リスニング・発音を同時に伸ばしていくことができます。
まとめ
幼児期の英語のキーワードは、下記の2点です。
●「EFL環境〔=英語を’外国語’として学習する環境:第二言語や公用語ではない〕である日本では、自然に身につけることが難しい音声へのストレスを大幅に減らせること」
読み書きは、思考力が発達した10歳以降からで十分な力を身につけられますが、幼児期の音声面での「敏感期」。この特徴を最大限に生かして、子どもが英語を勉強科目でなく自然なコミュニケーションのツールだという捉え方ができるようにガイドしていきましょう。