promotion
EIKARAは「あなたの英語学習の手助けになりますように」という願いが込められた総合英語ポータルサイトです。重要英文法(「やり直し中学英語文法」)の解説から、TOEIC対策、留学情報まで、英語に関する幅広い情報を日々発信しています。編集長を務めるのは自身も留学経験のある松原哲平。読者の皆さんの役に立つ情報を発信できるよう監修を務めています。詳しくはEIKARA会社概要/監修者情報をご覧ください。
<目次>
depend onの意味や発音・アクセント
depend onの意味
dependには「頼る」「依存する」「左右される」という意味があり、前置詞のonに頼ったり依存する対象を置いて、「~に頼る」「~に依存する」「~に左右される」という表現になります。dependは、語源の「吊るす」というぶら下がっているイメージを含む単語で、子どもや配偶者など経済的に養う対象の家族などをdependent「被扶養者」と言ったり、形容詞としてchemically dependent「薬物依存の」という言い方をすることもあり、depend onという熟語になるとで「~に頼っている」「~に依存している」という意味で使われます。
~に頼っている、~を当てにしている
人や物などに、経済的・物理的、または精神的に頼っていることを意味します。dependは「状態動詞」ですので、日本語で言うと「~している」と現在進行形のような響きがありますが、live「住んでいる」、love「愛している」などと同じく状況を言い表す言葉であり、現在形で使います。もちろん、「~に頼る」「~に依存する」と訳してもかまいませんが、文章や会話の中で「~している」と訳したほうがしっくりくるシチュエーションが多くみられます。
~次第である、~によって決まる
物事や意志の決定について、その判断基準となる人・物・状況・条件などをdepend onの後に置いて使います。
depend onの意味や発音・アクセント
depend onは、dとoをリンクさせることと、pにアクセントを置くことだけ注意すれば、難しい発音ではありません。ディペンドォンという発音になります。しばしば、主語がItなど三人称単数になりますので、その場合はdepends onとなり、sとoをリンクさせてディペンズォンと発音します。
depend onを使う時の具体的なシーンや含まれるニュアンス
依存
~に頼っている
必ずしもネガティブな、すがるようなイメージの「頼っている」という意味だけではありませんが、基本的には「依存」のニュアンスがあります。一番わかりやすいのは経済的な依存のシチュエーションで、He depends on his parents.「彼は生活を両親に頼っている」、という養ってもらっている、お世話になっている、というイメージです。また、She depends on the part time job for a living.「彼女はアルバイト収入に生計を頼っている」というように、「~で生活している」という意味で使うこともできます。
精神的な面での依存のシチュエーションでもよく使われます。I totally depend on my boyfriend when it comes to making big decision.「私は大きな決断になると完全に彼氏に頼っている」と言うと、精神的に彼に頼り切っている決断を委ねているニュアンスになり、仕事の場面でI tend to depend on my boss when we do negotiation.「交渉の場ではつい上司に頼りがちになる」と、自分に自信がなく上司に任せてしまっている、当てにしている、というニュアンスになります。
~にかかっている
物事の成功や生死など重要なことが、人や要因によって大きく左右されるようなシチュエーションでも使われます。この場合しばしば依存する対象の後にforに続けてsuccess「成功」、survival「生き残り」など何のために依存するのかの目的を置くことがあります。例:Animals depend on plants for survival.「動物の生存は植物にかかっている」
~を当てにする、~を確信する
あることが実現するかどうかを確信して当てにしている場合、depend on +人+~ingで、「人が~するのを当てにする」と言い表すことができます。例えば職場で、誰か一人日曜日に出勤してもらわないといけない、というシチュエーションで、白羽の矢が立った人物について、We can depend on her coming in on Sunday.「彼女が日曜に来ることは当てにしていいだろう」のように使います。
~による
~次第である
何かを決定する時に、唯一または最も重要な要素を指して、決定はそれ次第だと伝える場合にひんぱんに使われます。例えばイベントが実行されるか中止されるか、イベントの場所を屋外にするか屋内にするかなどが、「天気次第」ということはよくあるでしょう。このような時にIt depends on the weather.と言います。シンプルに決定の決め手となる要素をIt depend on the price「それは金額次第です」、It depends on your answer.「あなたの答え次第で決まります」のように、物事の決定や実現、意思がどう決まるのかを質問されたような場合に、決定や判断はある条件次第だと答える便利な表現です。
~によって決まる
基本的には前述の「~次第」と同じ意味ですが、決定や判断に必要な条件や要素がシンプルな単語や熟語だけで言い表せない場合も多くあります。この場合は通常、what、who、when、where、Which、howや、whether/if「~かどうか」を使った節をdepend onの後に置き、条件・要素とします。It depends on how many people will come.「それは何人来るか次第だ」のように言います。
depend onに関してよくある勘違い
「あなた次第」という言い方で、up to youというフレーズを聞いたことがある人も多いと思います。これは、色々な選べる条件がある中で、「どうするかはあなたにお任せします」と、相手に判断する権利を与えたり、好きにしていいよと決断を促したり、あるいは自分の行動もそれによって決まるようば場合に相手にすべての判断や決断を委ねるフレーズです。
基本的にup toの後には、you、her、themなど物事を決める主体となる人を置きます。物事や事象、センテンス、条件などは置きません。up toは、
①「するかしないか」「どこに行くか」「何をするか」などの選択権は誰にあるのか
②「この状況をどうするかはその人の今後の行動や働き次第」または「物事がどう動くかはその人の胸一つ」という範囲の広い裁量が誰に委ねられるのか
ということを明確にすることだけを目的としたフレーズと思って良いでしょう。
①は、「何がしたい?」と聞かれて、自分の意見はいいから相手の意見を尊重したい、または相手に決めてほしい場合にIt’s up to you.「あなたが決めていいよ」という使い方です。
②は、例えば会社で新しいスタッフを採用する場合に、ある一人の人の意見によって決定されるならその権限を持つ人を指してIt’s up to her.「それは彼女次第です」と言えますし、ある情報や機会などを与えられてそれをどう生かすかはIt’s up to you.「あなた次第」と言うことができます。
depend onもup toも「~次第」という訳をすることが多いために、混同してしまうことがよくあります。up toをこれまでにご説明した様々なdepend onを使うべきシチュエーションで使ってしまったり、逆にIt’s up to you.とすべきところをIt depends on you.と言ってしまい、意味をなさなくなる、ということが起こりえるのです。そもそも、It depends on you.というフレーズは基本的に会話の中で聞くことはありません。注意しましょう。
どのように使い分けるか例を挙げてみましょう。友だちと買い物に出かけ、その友達があるバッグを「買うかどうか」迷い、あなたに意見を聞いているとします。そしてあなたのアドバイスは「買うかどうかはあなた次第ですよ」。この場合、It’s up to youと言うのが正解です。It depend on you.では、このシチュエーションで普通聞かないこのフレーズを聞くと、「それはあなたに頼っている」という意味にしかならず、困惑させてしまうのです。
ここでdepend onを使うのなら、It depend on how you feel.「あなたがどう思うか次第です」、It depends on how much you like it.「あなたがどれくらい好きかよります」、It depends on if you think it’s worth it.「買う価値があるとあなたが思うかどうかです」などのように、具体的にするか、いっそIt depends.「場合によります」とすべきでしょう。
depend onをビジネスやメールでも使える表現に言い換えると?
depend onの形を変えてビジネス仕様にする
depend onは比較的カジュアルな言葉ですが、ビジネスの場でも実際にはよく聞かれますし、目的をより明確にしたり、形を変えて洗練された響きの言い方に変えたりすることで、ビジネスシーンによりふさわしい表現になります。
depend upon
onをuponに変えて、フォーマルな言い方にするというのは常套手段です。さらに、depend above all upon「ひとえに~に依存する」、depend a great deal upon「~に大きく左右される」など、一言修飾語を加えてフォーマルさを出すテクニックも使うと良いでしょう。
depend on ~ for
例えば、コストの出所である資金を指して「~に依存している」という言い方をする際には、We depend on borrowing for 10% of our running cost.「維持費の10%を借入金に依存している」、または、The town’s economy depends on the sugar industry.「その街の経済は製糖産業に依存している」のように使われ、forを伴い目的をより明確にした上でdepend onを使います。
depending on
文中で接続詞的にdepending onという形で「~次第で」「~に応じて」「~によって」という表現を差し込み、条件を補足とすることができます。We will decide whether you get promoted depending on your work for the next few months.「あなたが昇進するかどうか、今後数か月のあなたの働きによって決めます」というような使い方で、とても便利な用法です。ビジネスシーンだけでなく、日常的にも非常に多く使われますが、ビジネスの場では特に、少ない語で成り立つ短い文をポツポツと話すよりも、こうした接続フレーズや間接詞を効果的に使って、洗練された印象の複雑な構文を用いるほうが、よりプロフェッショナルに聞こえます。
他のフレーズを使う
count on
精神的に「頼る」という意味で使う場合には、「依存」のニュアンスがあるdepend onはビジネスシーンでは使うのを避けたほうが良いでしょう。こちらが頼る場合には甘えに聞こえますし、相手に「頼ってください」という意味で使うと上からの目線で恩着せがましい印象を与えます。いずれのシチュエーションでも、「自信を持って任せる」という意味のcount onを使うのが適切と言えます。
be contingent on/upon
「~を条件とする」「~次第で」という表現です。Sales growth is contingent on developing new markets.「売上成長は新しい市場の開拓次第だ」などのように使うと良いでしょう。
be determined by
「~によって決定される」という表現で、byの後には物事を決定する手段や決め手を置きますが、「~によって」の部分に人や手段ではなく条件を入れることで「~次第で決定される」というニュアンスになります。例:Salaries are determined by how much you improve your business performance.「給料は営業成績をどれくらい向上させたかによって決定される」
depend onを活用した例文・会話文
A: It’s your birthday so dinner is on me. Where do you want to go?
今日は君の誕生日だから夕食おごるよ。どこに行きたい?
B: It depends on how much you can afford.
あなたがどれくらい出せるかによるわね。
A: Come on, I just got a bonus. Wherever you want.
何言ってんだよ!ボーナスが入ったばかりなんだ。行きたいところどこでもでいいよ。
A: You’re trying to get a part-time job?
アルバイト探してるって?
B: Yeah, I don’t want to depend on my parents too much.
うん、親にあんまり頼りすぎたくないんだ。
A: Good for you. I depend on my parents for everything. Maybe I can hook you up with a job. Are you interested in dish washing?
えらいわね。私は何でも親を当てにしちゃってるわ。仕事紹介できるかも。皿洗いの仕事に興味ある?
B:Well…that depends on the wage and how many hours per week I can get.
うーん、そりゃあ時給と週に何時間働けるかによるな。
A: Do you think we can make a deal with ABC inc.?
うちの会社、ABC社と契約できると思うか?
B: I don’t know. Our company depends on the deal for its survival. But we’re at the bottom and there is nothing we can do.
わからないな。会社の生き残りはこの契約にかかってるけど、俺たちはヒラ社員だし何もできないしなぁ。
A: I know. We just have to depend on executives and wish them luck this time.
そうなんだよな。ここは幹部連中にお願いして、僕らは幸運を祈るばかりだ。
B: Yeah, no kidding. I totally depend on this job for living.
まったくだよ。俺の生活がかかってるからな。
A: How many of these tablets should we order for next month? It’ll be holiday season soon and we sold them a bunch during last Christmas, didn’t we?
来月分、このタブレットを何台発注しますか?もうすぐホリデーシーズンだし、昨年のクリスマスにはすごく売れたんでしょう?
B: How many of what we order doesn’t depend on which ones sold the most last year.
何をどれだけ発注すべきかは昨年どの商品が一番売れたかにはよらないのよ。
A: So what should we depend on to make a prospection?
じゃあ予測を立てるのに何を当てにしたら?
B: Go over the report from marketing department and analyze what people want to buy this year.
マーケティング部のレポートをよく読んで、人々が今年何を買いたがっているか分析するのよ。
depend onを応用した表現まとめ
depend a lot on
「~に大きく左右される」という意味や、「~に負う面が強い」とかなりの比重でその要因に物事が左右される場合に使う表現です。a lotの代わりにcompletely「完全に」、critically「決定的に」、など、どれくらいの度合いで「~次第」なのかを表す言葉を入れて、シチュエーションに合わせて応用させることができます。
It depends.
「場合によるよ」という意味の答え方です。決定や意思を聞かれた時にはっきりと答えを示したり、あるいはIt depends on ~という明確な要因・条件と共に答えを伝えたりする代わりに、「それは場合によるかな」とあいまいにしたい時や、色々な要素が絡んでいて一言で言えないことを含ませるのに、とても便利です。
depend onとcount on のニュアンスの違い・使い分け方
count onも、depend onと同じく「~を頼りにする」「~を当てにする」という意味があります。「期待する」というニュアンスで使うこともあるのも、depend onに似ています。
大きな違いは、depend onが「依存する」というニュアンスを持ち、立場の弱い人が寄りかかっているイメージがあるのに対し、count onは対等な相手に信頼を置いて「頼りにしている」という、よりポジティブなイメージが強いという点です。
You can depend on me.と言うと、弱っていたり困っていて支えが必要な人に「寄りかかっていいよ。頼ってもいいんだよ」と手を差し伸べるニュアンスです。立場を入れ替えてI depend on you.と言うと、今は力がなくて相手の全面的な助けが必要だったり、生活力や決断力がなくて相手に頼りきってしまうように「あなたを頼りにするしかない」と寄りかかる、またはすがるようなニュアンスになります。
You can count on me.というと、例えば職場などで、仕事の遂行や大きな任務の成功について自信を持って「どうぞ頼ってください」「任せてください」と請け合うニュアンスです。逆の立場でI count on you.と言うと、「君を信頼して任せるよ」「期待しているよ」という、対等の立場で相手に信頼を寄せて大事を任せるイメージです。
depend onの類似表現一覧
rely on
主に精神的に「~を頼りにする」「~を信頼する」という意味で使われます。
lean on
物理的に壁などに「もたれかかる」という意味ですが、人の肩にもたれかかるイメージで精神的に「~に頼る」という意味になります。
hang on to/onto
「~にしがみつく」「~にすがりつく」という意味の熟語で、lean onと同じように比喩的に精神的に支えてもらうニュアンスもあります。
hinge on
「~次第である」「~で決まる」「~に依存する」「~にかかっている」など、depend onとほぼ同じ意味を持ちます。例:The success of the promotion hinges on the new advertising scheme including web advertisement.「販売促進の成功はウェブ広告を含む新しい広告戦略にかかっている」
【番外編】depend onの表現が使われている曲を紹介!
「No One To Depend On」by Santana
1969年のレコードデビュー以来、ウッドストック・フェスティバルへの出演、セカンド・アルバムのビルボード誌1位獲得など目覚ましい活躍を続け世界的スターとなったアメリカのラテン・ロックバンドであるサンタナは、長いバンドの歴史の中でメンバーの入れ替わりは激しいものの、バンドの創始者であるメキシコ系アメリカ人ギタリストのカルロス・サンタナのバンドとして圧倒的な知名度と人気を誇っています。
1970年代半ば以降、大ヒットはなかったもののコンスタントに活動を続け、1999年に歌手のロブ・トーマスと共演し世界的に大ヒットしたシングル「Smooth」などを収録したアルバム「Supernatural」が11か国でチャート1位を記録し、アメリカ国内だけで1,200万枚を売り上げるという大きな成功を治め、あらためて脚光を浴びました。2019年にはデビュー50周年を記念しウッドストックでヘッドライナーを務めるなど、21世紀に入ってもその活躍は輝きを失っていません。
そんな彼らの初期の作品である「No One To Depend On」は、ベースとギターのリフが印象的でボーカル部分が極端に短い演奏中心の楽曲です。基本的に歌詞は、冒頭でAin’t got nobody that I can depend on「頼れる人は誰もいない」ということを繰り返すシンプルなもので、これが演奏の合間のコール&レスポンスがライブで盛り上がるとしてよく知られている曲です。
「Kick Your Game」by TLC
1990年にデビューし、2人のヴォーカル担当と1人のラップ担当という女性3人のR&Bグループとして世界中でアイドル的な人気を得ていたTLCは、2002年からはラップ担当のレフト・アイの死により2人組として活動しています。
1994年リリースの2枚目のアルバム「CrazySexyCool」は、R&B、Hip Hop Soul、ファンクなど様々な要素が盛り込まれ、商業的に大成功しただけでなく作品としても高い評価を受けました。このアルバムからは「Creep」「Waterfalls」「Diggin’ on You」などの世界的大ヒットシングルが生まれています。「Kick Your Game」は翌1995年に同アルバムからシングルカットされ、セールス的には振るいませんでしたが、専門家やファンの間では人気が高く、テレビのパフォーマンスやライブではたびたび演奏されています。
kick your gameはスラングで、「ゲームを仕掛ける」という表現のナンパのフレーズです。メロウでありながらファンキーな曲に合わせ、I’ve been watching you watching me/And I know you want it/But it depends on how you kick your game「あなたが私を見てるのをずっと見てたわ。私が欲しいんでしょ。でもあなたがどう仕掛けるか次第ね」と、女の子が恋の駆け引きをゲームに見立てて楽しむ様子を歌っています。
まとめ
depend onは日常生活の中で聞かない日はないほど、最頻出フレーズの一つと言えます。便利なだけでなく、カジュアルからフォーマルまでの応用範囲の広さ、返事のバリエーションを飛躍的に増やせるテクニックとしての優秀さ、会話の妙を楽しむことができるニュアンスの多様さなど、色々な要素が詰まったこのフレーズを覚えずして、英会話を語ることはできないと言っても過言ではありません。
ぜひ使いこなせるよう習得して、普段の会話の中で、または機会があれば仕事や授業のプレゼンテーションなどで、積極的に使っていきましょう。