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<目次>
make senseの意味や発音・アクセント
make senseの意味
make senseは、基本的には「意味を成す」と「理にかなっている」という2つの意味を持つ熟語です。senseは「意味・意義」「感覚」という意味の言葉で、make「作る」と組み合わせて、物事が意味を成しきちんと形作られて、納得のいく形にまとまるようなイメージです。
意味を成す、頭で理解できる
「意味や意義を作る」という意味でのmake senseは、バラバラの言葉の断片や情報などが集まって、一つの文やストーリー、セオリーになった時に、不可解だったものがスッキリと理解できる状態になる、ということを表します。「意味がはっきりする」「整合性がある」「話の筋が通っていて矛盾がない」「頭の中できちんと理解できる」ということです。
理にかなっている、心情的に理解できる
道理として納得でき、「なるほど」と思える、ということです。「道理である」「気持ちとして理解できる」「受け入れられる」「共感できる」というような意味を表すことができます。
make senseの発音・アクセント
make senseは、メィクセンスと発音し、セに強めのアクセントを置きます。メークセンス、と最初の部分を伸ばさないこと、クや最後のスの音に母音のウを入れてカタカナ発音しないこと、の2点に気をつければ、難しくない発音です。
make senseを使う時の具体的なシーンや含まれるニュアンス
意味を成す、理解できる
意味がはっきりとわかる
説明や情報が頭の中で整理されて、きちんと形として成り立つイメージを話す時に使います。例えば、授業で先生や講師がしばしば生徒の理解度を確認するためにDoes it make sense?「わかる?」と聞きますが、話していることがただの情報の羅列ではなく、生徒の頭の中で意味を持って理解できているかどうか、という問いかけです。
また、文の主語や動詞の使い方が間違っていたり、あまりに抽象的であったり、何を指しているのかちぐはぐでわからない、というような時にThis sentence doesn’t make sense.「この文は意味を成していない」と言ったり、酔った人の言葉が一つも意味のあるものとして理解できないような場合にWhat he said didn’t make any sense.「彼が何を言っているのかさっぱりわからなかった」と言います。
整合性がある
不可解だった物事の事情や、話の筋などが、理解に必要な情報が出そろい整理できたところではっきりする、というような場合にもmake senseと言います。例えば、ある謎の多い事件で、概要と断片的な情報だけがあった状態から、徐々に様々な状況が明らかになり一連の流れがわかってくるような場合に、It’s starting to make sense.「だんだん事件の全容が見えてきた」「話のつじつまがあってきた」と表現することができます。
なるほど、そういうことか
相手の話を聞いて理解ができた時や、物事を調べていて整合性があいしっくり来た時などに、「なるほど」「それでわかった」「そういうことか」というニュアンスでThat makes sense.と言います。
理にかなっている
物事が道理にかなっている
自然の摂理や物事の事象、人の言動や心情など、様々なことが「理にかなっている」「合理的である」という場合に広く使われます。Food chains usually make sense in nature.「自然界では食物連鎖は理にかなっている」、The right person in the right position makes sense. Age doesn’t matter.「適材適所は合理的だ。年齢は関係ない」のように一般的なことを言い表すのによく使われます。
もちろん、個人的なシチュエーションでも、経緯と結果のつじつまがあっている、理由と結論が理にかなっている、という場合や、人の言動が事情や状況を考えると「理解できる」「納得できる」「当然の行為である」「もっともだ」「自然なことだ」、というような場合です。It makes sense to leave work early when you feel sick because you can’t really do a good job.「病気の時には良い仕事もできないので、早く家に帰るのは当然のことだ」と、具合が悪いという事情と、仕事の能率も悪い、ということを理論的に考えた結果、早く帰宅することは理にかなった考えである、という考えを表すことができます。
なるほど、とあいづちをうつ
誰かが言った事に対してThat makes sense.あるいは省略した形でMake sense.と、「なるほど」「そうだね」「納得だね」というニュアンスの返事として使うことがしばしばあります。
例えば誰かが「家に愛着はあるけど市場が強いうちに売るよ」と言った場合、That makes sense.「それは理にかなってるね」と、「なるほどそうだよね」というニュアンスで使われます。
この「なるほど」には実に様々な気持ちを含ませることができ、「信条として理解できる」「共感できる」「納得できる」のような意味でThat makes sense.と言うことができます。また、「当然だね」「ごもっとも」という強い賛意や同意を表すこともあります。
make senseに対しての返事や答え方のパターン17選
「わかる?」「理解できる?」と理解度を確かめるためや、「これって理にかなってる?」「納得してもらえる?」「矛盾してないかな?」と、物事の筋が通っているか、または共感してもらえるかなど確認する時にDoes it make sense?と聞くことがよくあります。Does it make sense?は、「これって理にかなってると言える?」と否定的・懐疑的なニュアンスを含むこともあります。また、「理にかなってるよね?」と共感を得たい場合は、Doesn’t it make sense?またはIt makes sense, doesn’t it?という聞き方になります。
ここでは、こうした投げかけに対する答え方のパターンを見ていきましょう。主なフレーズは次の通りです。
(Yes,) it does.
It makes perfect sense.
Totally. / Absolutely.
I get it. / I got it.
I think so.
It seems so.
Maybe. / Kind of.
In a sense.
It could.
(No,) it doesn’t.
It doesn’t make any sense.
Absolutely not.
I don’t think so.
I don’t get it.
I’m not following.
(Yes,) it does.
Yes.だけだと堅い、またはそっけないように聞こえるので、Yes, it does.またはIt does.と答えて「よくわかるよ」「そうだね」と肯定の返事をします。強く同意を表す時はIt really does.「本当にそうだよね」「間違いなくね」と言うこともできます。
It makes perfect sense.
「完璧にそうだね」と強い理解や同意を示す場合のフレーズです。
Totally. / Absolutely.
「もちろん」「間違いなく」という肯定の返事です。
I get it. / I got it.
理解できたかどうか聞かれた場合に「わかった」と言うカジュアルな答え方です。
I think so.
理解度を聞かれた場合に言うと「わかったと思う」というやや消極的な返事、「理にかなってる?」という意味の問いかけに対してこう答えると「そう思うよ」という同意・賛意になります。
It seems so.
「そのようだね」「そうみたいだけど」と、とりあえず判断としてはYes、という、少し客観的で消極的な返事です。
Maybe. / Kind of.
「多分」「そうかも」「まあね」というあいまいな返事です。
In a sense.
「ある意味ね」という、部分的な理解や同意を表します。
It could.
「そうとも言えるね」という、完全な同意でも否定でもない答え方です。
(No,) it doesn’t.
共感や納得できるかを聞かれた場合の「理にかなってないよ」「納得できない」という、否定的な答え方です。この否定は、あくまでもその物事が理にかなっているかいないか、についてなので、質問者の意見への反対ではありません。
It doesn’t make any sense.
「全然理にかなってないよ」「まったく理解できないよ」という全否定の表現です。
Absolutely not.
「全然」「まったくできない」という答え方です。
I don’t think so.
「そうは思わない」という言い方でその物事が理にかなっていないと伝える言い方です。
I don’t get it.
理解度を聞かれた場合は「わからない」という答え方で、「説明されてもまだわからない」となかなか理解できない気持ちを表すにはI still don’t get it.と答えたりもします。理にかなっているかどうか、といいう意味で聞かれた場合にこう答えると、「理解不能だな」「意味不明だね」と否定する意味になります。
I’m not following.
「話についていけていない」という意味で、理解していないことを伝える表現です。
make senseに関してよくある勘違い
make senseの訳の一つが「わかる」ということで、もう一つの「わかる」という意味の単語、understandと混同されることがあります。
まず、自分が説明していることを「わかる?」「理解できる?」と聞く場合、Does it make sense?は、説明している事がらを指して「これは意味を成している?」「理解できる内容になっている?」という形で相手が理解しているかどうかを聞いています。つまり、「この説明は十分ですか?「私の説明でわかりますか?」と、理解してもらえるかどうかは話し手の側にも責任があるようなニュアンスが含まれていますので、謙虚な聞き方と言えます。これをDo you understand?と言うと、聞き手側の理解能力を疑問視しているように聞こえかねず、場合によっては失礼な聞き方になります。
しかし同じシチュエーションで、聞き手側が「わかった」と返事する場合、That/It makes sense.と答えるのは適切ではない場合があります。説明している内容が複雑で、話している側も聞いている側も理解しようと模索しているようであれば、That/It makes sense.「意味を成すね」「理解できるね」と答えても良いでしょう。また、「なるほど!」という頭の中で整理がついてスッキリと組み合わさったことを伝えたくて「なるほど、わかった!」と言いたいのであれば、It makes sense now!「そういうことか!」と言っても良いでしょう。ところが、通常授業やレクチャーなどで講師が説明し、ただ「わかる?」と確認している時にIt makes sense.と答えると、「まあ説明はつくよ」「つじつまは合ってるね」と話している内容を分析したりジャッジしているような印象を与えかねません。こういう場合はI understand.と答えるほうが適切です。
それぞれの言葉を日本語で「わかる」「理解する」とだけ認識していると、起こりやすい間違いですが、英語そのものの意味とニュアンスがきちんと理解できていると、こうした問題も起こりません。英語は英語のまま理解する、ということの大切さがわかる一例です。
make senseをビジネスやメールでも使える表現に言い換えると?
ビジネスシーンでも、カジュアルな状況での会話では、ひんぱんにmake senseというフレーズが使われますが、フォーマルなスピーチや文書では、なるべく違う表現を使ってプロフェッショナルな印象を与えることを心がけましょう。
センテンスの中で
clarify
「~を明確にする」「~をはっきりさせる」というビジネスでは定番の表現で、発言や文章などの意味を明確にするような場合や、内容が複雑な事柄について誤解を招くことがないようにポイントをはっきりさせて整理するような場合に使われます。
reasonable
考え方などが「合理的」「妥当」「理解を得られる」という意味のreasonableを使い、It is reasonable that ….のようにセンテンスを使うと洗練された印象になります。
practical
「実用的」「現実的」という意味のpracticalは、「実践の場においては理にかなっている」というニュアンスでIt is practical that ….というふうに使うと良いでしょう。
understandable
「理解できる」という意味から、「当然の」「無理もない」というニュアンスになります。やはりIt is understandable that….のように使います。
「なるほど」の意味で
I see.
それほど感情がこもった「なるほど」ではないので、「そうですか」「そうなんですね」というくらいの軽いニュアンスで使います。
That explains it.
「それはそういうことだったんですね」と、相手の説明が十分であるということを認めた上に納得がいく、という意味になり、ビジネスの場では好んで使われる表現です。
It all fits (now).
矛盾があったり不可解であったことが、「(これで)すべてつじつまが合いますね」と物事の整合性にフォーカスをして納得する意味での「なるほど」になります。
Of course.
「それはもちろんそうですよね」と、当然理解すべき、あるいはある程度予測できていたことに対する、納得と理解、共感を表すことができる表現です。
make senseを活用した例文・会話文
A: Bob, can you take a look at this? These figures don’t make sense. The debt shouldn’t be this big.
ボブ、ちょっとこれ見てくれる?この数字はどうもつじつまが合わないんだ。赤字がこんなに大きいわけがない。
B: Let me see…. Ah, you didn’t include the carry-forward!
どれどれ…。ああ、繰越金を加えてないだろ!
A: What an elementary mistake! I’m so stupid!
なんて初歩的なミスなんだ!バカだなぁ!
A: You look confused. What’s going on?
困ってるようね。どうしたの?
B: I’m wondering if I should spend down my savings to buy a new car.
新しい車を買うために定期預金を取り崩すかどうか迷ってるんだ。
A: Well, I think it makes sense to borrow some short term to avoid unlocking well-placed savings.
ふうん、良い条件の定期を解約してしまわずに短期間のローンを使うっていうのも、十分アリだと思うわよ。
B: It does make sense! OK, I’ll use a Bank line. Thanks for your advice.
そりゃ言えてるね!よし、銀行の短期ローンを組むよ。アドバイスありがとう。
A: He says he loves me but he doesn’t want to marry me. It doesn’t make sense!
彼、私のこと愛してるっていうのに結婚はしたくないって。意味わかんないわ!
B: Well, it kind of does. To love someone doesn’t necessarily mean to jump to marriage.
うーん、なんとなく理解できるけど。誰かを愛するってことが必ずしもそのまま結婚に直結するってわけじゃないでしょ。
A: Why do you think young generations don’t go and vote?
なんで若い世代は投票に行かないんだと思う?
B: I guess they don’t think it makes any differences if they don’t go. I never go.
行かなくても何も影響はないって思ってるんじゃないかな。私は行かないわ。
A: That’s not true. Your vote could be a tiebreaking one.
それは事実じゃないよ。君の一票が決着をつける一票になるかもしれないんだよ。
B: But all the politicians from every party are basically saying the same thing. Even if that leads to a change of government, our lives won’t change.
でもどの党の政治家も基本的に同じこと言ってるのよ。もし私の一票が政権交代につながるとしても、私たちの生活は変わらないわ。
A: Then that makes sense.
それなら納得だな。
make senseを応用した表現まとめ
make sense to + 人
toの後に置く「人」にとっては、意味を成す、理解できる、納得できるという意味で使います。
make sense of
「~の意味を理解する」「~を解明する」という意味の熟語です。
make a lot of sense
makeとsenseの間に程度を表す語を入れて、make a lot of sense「大いに道理にかなう」、 make a whole a lot of sense「まったく道理にかなう」、make a great deal of sense「きわめて道理にかなう」、make some sense「多少道理にかなう」のように意味に強弱をつけることができます。make no senseと言うと「まったく道理に合わない」となります。
make senseとexplainのニュアンスの違い・使い分け方
make senseは「理にかなう」、explainは「説明する」という意味で、まったく違う言葉のようですが、実はとても良く似た役割があり、全く同じシチュエーションで同じ意味で使うことができます。
make senseは、ここまで見てきたように「意味を成す」「理にかなう」「つじつまが合う」という意味がありますが、この中の「理にかなう」「つじつまが合う」という部分は、つまり「説明がつく」という意味で「理解できる」「納得できる」ということなので、explainの「説明する」と同じことを言い表していると言えます。
ある物事の帰結の理由が明らかになった時に「なるほど」と言いたい場合、That make sense.、That explains it.どちらも、「道理でそういうわけか」「なるほどそういうことか」という意味で使うことができます。
ただ、make senseは「説明がつく」以外の「なるほど」にも応用の幅が広く、「整合性がある」「こうしたほうが合理的だ」「理解できる」というような場合にも使うことができます。一方のexplainは、あくまでも、理由や事情が物事を「説明できる」という意味においてのみ使われます。
なお、explainはしばしば、It explains how/why ~.という文で、「どうして~なのか説明がつく」という意味で、物事がなぜこういう状況なのかを納得させる、理解させるような文で使うことができます。It explains how he ended up being homeless.「なぜ(どのようにして)彼がホームレスになったのかが説明がつく」というような形です。この「説明がつく」にも、「理解できる」「納得できる」というニュアンスが含まれています。同じシチュエーションでmake senseを使うと、It makes sense how he ended up being homeless.となり、彼がホームレスになった理由が当然のような「彼がどうしてホームレスになってしまったのかは仕方ない」というニュアンスになります。make senseは「理にかなっている」なので、この状況では「なるべくしてなった」という「道理」の部分が強調されることになるわけです。
make senseとexplain、どちらも非常に便利で応用範囲の広い表現ですが、使い方で微妙な違いが生まれることを理解しておくと良いでしょう。
make senseの類似表現一覧
意味を成す、理にかなう
be clear
「はっきりする」
add up
「計算が合う」という意味ですが、しばしば物事が納得のいくよう「意味を成す」「つじつまが合う」「合点がいく」という意味でも使われます。
「なるほど」の意味で
I get it. / I got it.
「理解した」という意味で「そうか」「わかったよ」と言うカジュアルな表現です。
I see what you mean.
「言いたいことが分かったよ」というニュアンスの「なるほど」です。
That’s why.
相手が何か物事が起こった理由などを説明した場合、その経緯を理解して「ああ、だからなのか」「そういうわけか」と納得する場合のフレーズです。
That figures.
「そういうことだと思った」「やっぱりね」というニュアンスが強い「なるほど」です。
I didn’t know that. / I had no idea.
「そうだったのか」と、自分が知らなかった物事の敬意や理由を知らされての驚きを含むリアクションです。
【番外編】make senseの表現が使われている曲を紹介!
「Mockingbird」by Eminem
世界で最も偉大なラッパーの一人とされるエミネムは、作曲家・音楽プロデューサー・映画プロデューサー・俳優など多彩な顔を持つ大スターで、1996年にドクター・ドレのプロデュースによりラッパーとしてデビューして以来、音楽や映画の世界での成功はもとより、近年はアメリカのトランプ大統領に対する過激な発言でも注目されている人物です。
「モッキンバード」は、2004年リリースの5枚目のアルバム「Encore(アンコール)」から2005年にシングルカットされた、自身の娘について語っているメロウな曲で、攻撃的な詞や、時には侮蔑的な風刺を盛り込んだMVなど、数多い作品で度々物議をかもしてきた彼とはまた違った一面を見せています。
栄光の裏でなかなか思い通りにいかず苦悩している彼自身のプライベートな生活や、うまくいかなかった娘の母親とのことなど、良い事とばかりではない世の中で、I know sometimes things may not always make sense to you right now.「今はまだお前には理解できないこともあるだろう」と娘に語りかけるところから曲が始まります。
まとめ
make senseは「意味を成す」「理にかなう」という基本の意味から発展して、実に様々なニュアンスを表すことができ、幅広いシチュエーションで使える熟語です。この熟語を使ったあいづちのThat makes sense.「なるほど」も、とにかく用途の広いフレーズで、使えるあいづちフレーズのトップ3には入るでしょう。
いつもI see.とI understand.を使いまわすか、「なるほど!」と言いたくてもOh~!とごまかしてしまっているのであれば、これからはぜひThat makes sense!を使ってみましょう。会話が弾むことは間違いありません。