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<目次>
used toの意味や発音・アクセント
used toの意味
used toという熟語には、2つの全く違う使い方があり、それぞれ意味も異なります。
used to+動詞の原形―「以前は~していた(が今はしていない)」
「以前~していた」「昔は~していたものだ」と、過去におこなっていた習慣的・反復的な行動を表す表現です。この表現を使うということは、イコール現在はおこなっていない、ということになります。I used to smoke.は「以前はタバコを吸っていた」という意味で、今は吸っていないことがこのセンテンスだけで表され、I was smoking before but not anymore.「以前はタバコを吸っていたけど今はもう吸っていない」と同じ意味になります。
usedと過去形を使うので、過去のことを表している文であり、否定文にする場合はI didn’t use to ~.、疑問文はDid you use to ~?として、usedを現在形のuseに変える必要があります。
be/get used to+名詞・動名詞―「~に慣れている/慣れる」
be動詞を使いbe used to ~とすると、「~に慣れている」「~に馴染みがある」という状態を表し、getを使ってget used to ~とすると「~に慣れる」という状態の変化を表す動きを表現します。becomeもgetと同じ働きをしますが、getのほうが一般的です。be getting used to ~のようにgetを現在進行形で使うと、「~に慣れてくる/慣れてきている」という、状態が移り変わる過程を表します。
なお、usedはuse「使う」の過去分詞形であり、be usedという形を取り「使われる」、to不定詞を加えるとbe used to ~で、「(あるものが)~するために使われる」という意味にもなりますが、この使い方は熟語・イディオムではなく通常の受動態ですので、ここでは省略します。
used toの発音・アクセント
used toは、useの最後のdとtoのtが重なるので、dの音は消えてユゥストゥと発音します。「使う」という意味のuseはユゥズとsが濁る音になりますが、used to、didn’t use to、be/get used toのように熟語として使う場合は、sの音は濁らずスという発音になります。アクセントは冒頭のuに強く置きましょう。
used toを使う時の具体的なシーンや含まれるニュアンス
以前は~していた
以前はしていた習慣を表す
過去におこなっていた習慣で、今はもうやめてしまったことを表す時によく使われる表現です。I used to play the piano.「昔はピアノを弾いていた」のように、スポーツや音楽、趣味、習い事や、I used to drink a lot.「以前はかなりお酒を飲んでいた」、のような食事や嗜好品などの飲食の習慣、I used to get up early.「前は早起きしていた」のような生活習慣などについて話す時に便利です。
以前よく繰り返しおこなっていた行動を表す
習慣化されていないものでも、たびたびおこなっていた行動や、以前の行動の傾向についてもused toを使って表します。この場合も、「以前はそうだったけど」と、今はもうまったく、あるいはほとんどしなくなった、というが前提です。I used to go to the café across the station.「以前はあの駅前のカフェによく行っていた」のようなシチュエーションで使われます。
過去の状態を表す
過去のある時点まで継続していた状態を表すことあります。I used to hate spicy food.「以前は辛い食べ物が嫌いだった」、We used to work together.「私たちは前に一緒に働いていた」、のように、「前は~だったんだけど、今は違う」という、現在とは異なる過去の状態について話す時に使われます。しばしば、There used to be~という形で、There used to be more shops in this area.「以前はこの辺りにもっと店があった」と、かつて存在していたものを表したり、She used to be selfish.「彼女は昔は自分勝手だった」のように人物の性格やものの性質などは以前は今と違ってこうだった、と説明する時にも使われます。
慣れている、慣れる
慣れている、馴染みがある
I’m used to his bad jokes.「私は彼の下手なジョークに慣れている」、He is used to dealing with complainers.「彼はクレーマーの対処に慣れている」のように、通常大変なことや嫌なことに繰り返し接することで、その状況を特に大変と思わなくなっていたり、扱いがうまくなっていることについてbe used to + 名詞・動名詞のフレーズを使います。
慣れる
前述の「慣れている」状態に「なる」という意味で、「慣れる」という変化を表す場合は、be同士の代わりにgetやbecomeを使います。Now I have to handle a lot of work on my own, but I’m sure I’ll get used to it.「自分一人で色々な問題を片付けなきゃいけなくなったけど、そのうち慣れるよ」、It was hard to walk over 30 minutes to the station every morning at the beginning, but I got used to it.「駅まで30分以上歩かなきゃいけないのは大変だったけど、もう慣れたよ」というようなシチュエーションを言い表すのに便利な表現です。
used toに関してよくある勘違い
海外から移住してきた人や、新しい職場に赴任してきた外国人を気にかけて、「もう日本にはなれましたか?」「新しい生活や環境には慣れましたか?」と言いたい時、なんと言えばよいでしょうか?
日本語では「慣れる」という大変便利な言葉があり、今までみてきたbe/get used to も「新しいことに慣れる」という意味があるので、Have you got used to Japan?「もう日本には慣れましたか?」と言ってしまう人が多いようですが、実はこのフレーズはかなり不自然です。Have you got used to Japan?には、「日本という嫌な国にも、もう慣れた?」とさえ聞こえるような響きがあり、実は聞かれたほうは大きな違和感を感じて戸惑ってしまうのです。
まず、日本語では詳細を省略し色々な意味を含めて「日本に慣れた?」と言ってしまいますが、英語ではきちんとlife in Japan「日本での生活」、Japanese food「日本食」など、具体的に「何に」慣れたのかを聞いたほうが良いでしょう。Have you got used to crazy commuter rush in Japan?「日本のひどい通勤ラッシュにはもう慣れた?」のように、おそらく苦労しているであろう想像に難くないことについて聞くと、共感も得られやすく、また答えやすいものです。
また、be/get used to で表す「慣れる」状況というのは、
・大変なこと、嫌な事、難しいことが、繰り返されたり継続されることで自然に感じるようになる
・初めはうまくできないことを、繰り返しの行動によってうまく対処できるようになる
状況です。
新しい環境に身を置いた人にとっては、日本の風習や文化、新しい人間関係、新しい職場での慣れない仕事などが、「大変なことだろう」と気遣って言ったつもりであっても、get/be used toには「慣れなければならない大変なこと、嫌なこと」というネガティブなことを克服するイメージがあるので、「嫌々している」と決めつけられているようで、失礼になる可能性があります。お互いがそのネガティブなイメージを共有していることを知っていて、「あなたも大変だよね」と言い合える関係ができている場合を除いては、こういう聞き方は避けたほうが良いかもしれません。
「新しい環境に慣れた?」と気遣いたい場合は、次のような聞き方をすると良いでしょう。
Have you grown accustomed to Japan yet?
「慣れる」「習慣化する」という意味のbe accustomedを使い、それがgrown「育ってきている」かどうか、という聞き方をする場合は、Japanと言って「日本という環境そのもの」を指しても差し支えありません。もちろん、Japanの代わりにlife in Japan「日本での生活」という具体的な対象について聞くとより答えやすくなります。
Have you adapted to Japanese culture?
「日本の文化には馴染んできましたか?」のようなニュアンスの聴き方です。
How’s your new life here so far?
シンプルに、「ここでの新しい生活はどう?」と聞くフレーズのHow’s your new life here?に、so far「これまで」という意味の語をつけて、「新しい環境に身を置いてからこれまでのところ」についての調子を尋ねる、非常にカジュアルなフレーズです。もっと抽象的にHow’s everything going so far?と聞くこともよくあります。
Has it started feeling like home? / Has it come to feel like home?
すこしひねった聞き方ですが、itはこのシチュエーションでは新しい環境のことを指しており、「ここを自分の街のように感じ始めた?」と、だいぶ慣れてきた頃かな?と感じられる人に対してこのような聞き方をするのも良いでしょう。
used toをビジネスやメールでも使える表現に言い換えると?
どの意味で使うにしても、used toは少しカジュアルな表現になるので、ビジネスシーンやメール・文書では、次のような表現を使い分けましょう。
以前は~していた
過去形+in the past / for a while / until ~ ago / when
シンプルに過去形を使って以前の状況を話し、in the past「過去に」、for a while「しばらくの間」until ~ ago「~(か月・年など)前までは」、when「~の時」のように過去のある時点やある期間はそうであった、と付け加えるのが、もっとも一般的です。
had +過去分詞(過去完了)
The sales had kept growing.「セールスは伸び続けていた」と過去完了の文を使うことで、ある時点までは続いていた状態が今はもう続いていない、ということがわかります。この場合、通常until「~まで」、up to the point of「~の時点まで」とその状態が止まった時期も明確にします。
no longer
「もはや~ではない」という口語表現で、They are no longer our enemy.「彼らはもはや敵ではない」、We no longer use paper bills since we are trying to go paperless as much as possible.「できる限りペーパーレスを促進するために紙の請求書はすでに使用していない」のように使われます。
慣れている、慣れる
be in the habit of
「~する習慣がある」「常習的に~する」という意味の表現です。People are in the habit of looking for things they’ve already known to feel safe.「人々は安心のためにすでに見知っている物を求める習慣がある」のように使われます。
be accustomed to
「~に慣れている」「~が習慣となっている」という表現で、Some of our clients still have difficulty trusting AI, but they will have to be accustomed to working with robots eventually.「顧客の中にはAIを信用しない人もまだいるが、彼らも結局のところロボットと働くのに慣れるしかないのだ」と、「習慣化する」意味での「慣れる」を表します。
be adapted
「適合する」という意味をもつadaptedを使い、新しい環境などに「適合する」=「慣れる」というニュアンスを表現することもできます。
be adjusted to
「調整される」という意味のadjustedを使うと、新しい環境に慣れるために自分を調節するイメージで「慣れる」というニュアンスになります。
acclimate oneself to new surroundings
特に新しい環境について「~に慣れる」という意味で使うフレーズです。転勤してきた同僚や、新しく参入してきたパートナー会社などに対する礼儀としてこうした表現を使い気遣うことがあります。
used toを活用した例文・会話文
A: Is that old Nintendo? Do you still play it?
あれ、古いニンテンドーのゲーム機?これで遊んでるの?
B: I used to play it with my younger brother. When I left home I took it with me but I’ve never touched it.
昔は、よく弟とそれで遊んだよ。家を出た時持ってきたけど、触りもしてないな。
A: You could’ve given it to your brother.
弟にあげればよかったのに。
B: I know. Believe it or not, this sweetest guy used to be mean.
だよね。信じられないだろうけど、この優しき男は、昔は意地悪だったのさ。
A: Look at the girl in blue dress at the counter. She’s so my type. Do you think she is with someone?
見ろよ、あのカウンターにいる青い服の女の子、めっちゃタイプ。誰かと一緒にいるのかな?
B: I don’t know. I used to be able to tell if a girl is available or not, but I’ve lost it. Besides, I’m not interested in picking up girls anymore.
さあね。前は女の子が彼氏いるかいないか見れば分かったんだけど、もうその能力はなくなったよ。それに、もうナンパには興味ないな。
A: Come on, we used to hit on girls together. Let’s just enjoy a conversation with them, just like old times. You may get yourself a new girlfriend. Who knows?
マジかよ、前はよく一緒にナンパしたじゃん。ちょっと彼女たちと会話を楽しむだけだよ、昔みたいにさ。もしかしたら彼女できるかもしれないし。どうなるかわかんないだろ?
B: No thanks. I’m used to being a single and actually I kind of like it.
いや、いいよ。独り身に慣れてるし、っていうか、どっちかっていうと好きなんだ。
A: What’s wrong? You look upset.
どうしたの?ムスッとして。
B: I just let go of one of the staff. She almost cried…. I never had to deal with things like this before the promotion, and I’m not used to it, you know?
たった今、スタッフの一人に解雇を告げたとこだったのよ。彼女、泣きそうで…。昇進する前はこんなことする必要なかったし、まだ慣れてないじゃない?
A: Well, you shouldn’t be. You don’t want to be one of those bosses who can’t relate to your junior staff.
まあ、慣れるべきじゃないわね。部下に共感できないような上司になりたくないでしょ。
B: That’s true. I’m getting used to being called “Hello, Ms.Wilson”, instead of “Yo,Kat”, and I kind of like it though.
本当ね。でも「おい、キャット」じゃなく「こんにちは、ワトソンさん」って呼ばれるのには慣れてきたわ。けっこう気に入ってるかも。
used toを応用した表現まとめ
Get used to it.
あまり好ましくない目にあった相手に、突き放すように「慣れることだな」と言うフレーズです。今後もこういうことはたびたび起こるであろうから、いちいち騒ぐな、と暗にくぎを刺すようなニュアンスがあります。しばしば、相手に対する自分の態度について、「改める気はないから慣れるように」と宣言するようなシチュエーションでも使われます。
someone I used to know
「かつて知っていた人」という意味ですが、性格などが変わってしまった人のことを「自分の知らない誰か」になってしまっていることを表現する時に使われます。
usedn’t to / used not to
通常didn’t used toで表す否定形を、非常にフォーマルな形でusedn’t to、またはused not toと表すこともあります。少し古くさい表現で、日常の会話ではほとんどみられません。
used toとno longerのニュアンスの違い・使い分け方
used toもno longerも、「かつては~していたが、今はもうしていない」ということを表す表現です。
used toが「かつて~していた(けど今はしていない)」という、過去にしていたことにフォーカスをしているのに対し、no longerは「(過去には~していたけど)今はもう~していない」「(かつてと違って)もはや~ない」と、今現在はしていないことを強調するフレーズです。
no longerは、be no longer +形容詞・名詞の形で、It’s no longer available.「それはもうありません(なくなりました)」、Homelessness is no longer an invisible problem in this town.「この街ではホームレスはもやは見えざる問題ではない」のように、何かが今はなくなっている、今はその状態ではない、という状況を表します。また、We no longer live in 20th century.「我々はもはや20世紀に生きているのではない」のようにno longer + 一般動詞の原形で使うこともできます。
この2つの表現は、それぞれを使い、
Wolves used to exist in Japan.「かつて日本にはオオカミが存在した」
Wolves no longer exist in Japan.「日本にはもうオオカミは存在しない」
と、まったく同じ状況を言い表すことができます。過去にオオカミが存在したという事実を強調しつつ今はもういないことに言及するならばused to、今はもうオオカミは存在していないことを強調し過去にはいたのだという事実にも触れたい場合はno longer、というふうに使い分けると良いでしょう。
used toの類似表現一覧
以前は~していた
remember ~ing
I remember going to the restaurant with my mother.「昔お母さんとあのレストランに行っていたことを思い出す」と、以前はよくしていたことを思い出し懐かしむ表現です。
I was that kind of person who was ~.
「昔は~するような人間だった」と、今とは違う昔の性格や傾向、よくおこなっていた行動や習慣などを言い表す時にこう言うことがあります。
not anymore
I don’t ~ anymore.「今はもう~しない」、I was ~, but not anymore.「~していたけど、今はしない」とセンテンスの中で使ったり、誰かが質問したり言及したことに答えてNot anymore.「もうしないよ」「もうないよ」と言うこともあります。
primitive / ancient
primitiveは「原始の」「太古の」、antientは「古代の」という意味で、「それは大昔のことだよ」と、ずっと前にあったことやおこなっていたことを指して冗談で、It’s primitive.「それって原始の時代のことだよ」、It happened antient time.「それは古代にあったことだね」のように使います。
good old days
「古き良き時代」という意味のフレーズで、We boys were making forts and playing. That was a good old days.「僕たち男の子は砦を作って遊んだものさ。古き良き時代だった」と昔を懐かしむような場合によく使われます。
慣れる
be comfortable with ~
「~に快適さを感じる」「~に安心する」という意味で、「~慣れ親しんでいる」「なじんでいる」というニュアンスになります。beをgetやbecomeに変えて「~を快適に感じるようになる」、つまり「慣れる」という意味で使います。否定形で、Don’t get too comfortable.「あまり慣れすぎるなよ」と忠告に使ったりすることもあります。
be familiar with ~
「~に精通している」「~に慣れ親しんでいる」「~になじんでいる」という、「物ごとに詳しいく、勝手がわかっている」という意味での「慣れている」という表現です。
be addicted to ~
もともと「~の中毒になっている」という意味ですが、あるものの「魅力のとりこになっている」という表現でもあり、かなり慣れ親しんでいて、なくてはならないものになっている、という少々大げさなニュアンスで「なじんでいる」という意味として使うことがあります。
be settled in
紛争などが解決するという意味での「落ち着く」「収まる」というシチュエーションでもしばしば使われる表現ですが、「じっくりと腰を落ち着ける」というニュアンスもあり、新しい住環境や職場、結婚などプライベートの大きな変化など、広い意味で異なる環境に慣れ親しんで落ち着くことを表すフレーズです。
no stranger to
「~をまったく知らないわけではない」という表現で、「少しは馴染みがある」という意味ですが、しばしば、控えめに「よく知っている」と主張する意味でI’m no stranger to the field.「その分野をまったく知らないわけではありませんよ」ということがあります。
feel at home
「くつろぐ」「気を楽にする」という意味のフレーズですが、リラックスできるほどに異なる環境や新しいに「慣れ親しんでいる」という意味で使うこともあります。
find one’s feet/legs
「新しい環境に慣れる」という意味を持つイディオムです。「独り立ちできるようになる」「本来の力を発揮する」という意味もあります。
【番外編】used toの表現が使われている曲を紹介!
「Don’t Speak」by No Doubt
ノー・ダウトは、ソロ・シンガーとしても活躍しているボーカルのグウェン・ステファニを擁するアメリカのスカ/パンク/オルタナティブロック・バンドです。
1986年にカリフォルニア州で結成されたノー・ダウトは、結成当初ボーカルを務めていたジョン・スペンスの自殺やその後加入したアラン・ミードの脱退など混乱した時期を経て、グウェンをボーカルに据えることになり、地元で着実にファンを獲得していきました。
1992年に発表したデビューアルバムはあまり成功しなかったものの、1995年にレコード会社を移籍した後発表した「The Beacon Street Collection」からリリースされた曲が次々とヒットを飛ばし、中でも「Don’t Speak」はビルボード・チャートで16週連続1位という記録を打ち立てました。
グウェンの、ベーシストのトニーとの別れを題材にしたミディアム・ナンバーのこの曲は、冒頭でYou and me/We used to be together /Everyday together always「あたなと私、私たちはいつも、毎日一緒だった」I really feel that I’m losing my best friend「本当に親友を失うようだわ」と、長年友人として、バンドの仲間として、恋人として寄り添ってきたトニーが自分のもとを去っていく悲しみをストレートに歌い、いまだ受け入れられない別れを悲しむ切ない曲で、当時多くの女性の共感を呼びました。
まとめ
Do you play tennis?「テニスやってるの?」と聞かれた時、「昔も今もしている」のであればI do.とシンプルに答えられます。ところが、「昔はしていた今はしていない」と答えたい場合、I did when I was in school, but I don’t play anymore.と具体的に言う必要もない、あるいは言いたくはないかもしれないし、だからといってI did.「したよ」では、あまりにもそっけなくあいまいすぎるし不自然です。こうした時に一番自然でシンプルなのが、I used to.の一言です。たったこれだけで、「昔していた」ことも「今はもうしていない」ことも簡単に、しかも余計な情報を省いて伝えることができます。
また、「慣れている」という意味も持つbe used toは、ちょっと面倒なことをお願いされて「大丈夫?」と聞かれた時に、I’m used to it.「慣れてるからね」と言うと、「こんなこと何でもないよ」というニュアンスを伝えることで安心感を与えることができたり、あるいは、本当は面倒だけど「慣れてるから、まあいいよ」と、仕方ないという空気や、少し嫌味を含ませることもできます。
このようにused toは、簡単な一言で色々な背後にある状況や気持ちをそれとなく伝えるような効果がある、とても便利でこなれた表現です。文法的にもシンプルで、一度覚えると使いたくなる場面がかなりひんぱんに出てくるので、ぜひどんどん使ってみましょう。