whatever it takesの意味や答え方は?具体的なシーンや例文、類似表現を解説!

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<目次>

whatever it takesの意味や発音・アクセント

whatever it takesの意味

whatever it takesは、「どんなことをしてでも」という意味です。

whatやwhen、where、which、who、howにeverをつけると、それぞれwhatever「何でも」whenever「いつでも」whichever「どちらでも」whoever「誰でも」however「どれほどでも」または「どう~あっても」という意味になります。それぞれを関係詞としてwhatever +A(主語)+B(動詞)という形で使ったのがwhatever it takesです。この形をとると、AがBであること何でも、という意味になりますので、whatever it takesは、whateverは、it「それ」がtakes「必要とする」whatever「こと何でも」という表現になります。日本語ではしばしば、「何が何でも」「何としても」と訳されることもあります。

ここではtakeを「必要とする」と訳しましたが、takeは実に多くの意味を持つ基本動詞です。この意味を直訳で「取る」とだけ覚えてしまっては、このフレーズのイメージがつかみにくいと思います。どんな英単語にも言えることですが、日本語の意味とまったくイコールであることはほとんどありません。単語の持つ本来の意味とイメージを広くつかんでおくことが、単語、特にtakeのようなたくさんの意味を持つ基本動詞を使いこなすコツになります。takeの場合は、ぼんやりと、「手につかむ」というのが基本イメージだととらえ、そこから派生する様々な意味、日本語で言うところの「取る」「持っていく」「要する」「受け取る」「利用する」等々の意味も持ち合わせていると認識しておきましょう。

発音・アクセント

whateverのtは、発音しないか、次に続くeとリンクしてレのような発音になり、前者ではワッエヴァイッテイクス、後者の場合はワレヴァイッテイクス、という感じです。itのtは後にまたtakeのtが来るので音が消えます。エヴァの部分を強く発音すると、「何だって」をより強調することができます。




whatever it takesを使う時の具体的なシーンや含まれるニュアンス

whatever it takesの使い方は、このフレーズ単独で使う場合と、センテンスの中で関係詞節として使う場合とがあります。

単独で使う場合

「どうやって実現するの?」などの問いに答えて、あるいはリアクションして「何としてでもさ」「どんなことでもするよ」と言ったり、自分でなさなければならないことを言った後であらためて、念を押すように、またはドラマチックに聞こえるように強調して「何としてでも、ね。」と言うこともできます。We will win this game. Whatever it takes.「この試合に勝とう。何としても」というイメージです。

センテンスの中で使う場合

物事を何としてでもやり遂げる、という強い信念を表す時に、I’ll do whatever it takes.「できることは何でもする」というように、whatever it takesの前に成し遂げるために必要な行動を置きます。関係詞として使うwhateverの前に来る動詞はどんな動詞でも良いのですが、whatever it takesの前に置くのはたいていの場合doで、doの後ろに目的語も入れません。it takes につながって文が成り立てばよいので、payやspendなどの他の単語の場合もあり得ますが、do whatever it takes「できることは何でもする」として覚えておいても差し支えありません。

どんなことをしてでも達成したい・しなければならないその理由や目的をwhatever it takes の後にto + 動詞で付け加えることができます。I’ll do whatever it takes to win.というと、「勝つためには何だってやる」という強い意志を示すことになります。「何でも」の中には、自らの努力や考えられる策は何でも講じる、とシンプルに信念の強さやその物事を達成する困難さなどが含まれてもいますし、場合によっては手段を選ばず、なりふり構わず、どんな卑怯なことをしてでも、という壮絶な覚悟に聞こえることもあります。特に、if necessary「必要とあらば」を付け加えてI’ll do whatever it takes if necessary のように言うと、その覚悟に悲壮感や危険なニュアンスも匂わせることができます。




whatever it takesに対しての返事や答え方のパターン10選

do whatever it takesのdoの部分を誰がするのか、例えばShe’ll do whatever it takesなのかYou have to do whatever it takesなのかによって、それに対する反応は無限に広がります。ここでは、最も多いシチュエーションの、「何でもする」と言っている本人がI’ll do whatever it takes.という意味で言っている場合と、その本人を含め覚悟を聞かされた相手も「何でもする」対象に入っているWe’ll do/We have to do whatever it takesと言われた場合の反応についてだけ挙げていきます。

通常whatever it takesはけっこうな覚悟を持って言うことばなので、たいていは同意したり応援しますが、「ちょっと大げさなんじゃない?」と冷静になるよう促すパターンも含めて一般的なものを紹介します。

Definitely.
You are right.
I got your back.
Let’s do it!
I’m in.
You/We can do it.
You/We will.
I believe in you.
Good luck.
Relax!

覚悟に対しての賛同、応援

Definitely.

「その通りだ」と全面的にその覚悟を肯定し、頑張れ、という気持ちまで入っています。自分もその一員である場合には自分自身も一緒に行動する時は自分の覚悟を示すことにもなります。

You are right.

「そうだな」「君の言うとおりだ」と、その覚悟を正しいと受け止める場合。相手に対するエールでもあり、自分も一緒にやろうという気持ちを表すニュアンスもあります。

I got your back.

これもとてもカジュアルなスラングですが、「私がついてるよ」とバックアップをする意思を示すフレーズです。

I’m in.

ちょっと軽いノリですが、「よし、乗った!」と、その覚悟を聞いたうえで自分も仲間になる、あるいは一緒に頑張る、という時に言います。

Let’s do it!

I’m in.と同じ気持ち、シチュエーションです。

You/We can do it.

「きっとできる」と相手や自らを鼓舞する気持ちも含んでの意思表示です。

You/We will.

「できる」より強い意志で「必ずやり遂げよう」と決意を固めるニュアンスです。I know you/we will. I’m sure you/we will.と言うこともあります。

I believe in you.

「君ならきっとやると信じてるよ」という信頼を示す表現です。

Relax!

もし、そんなに意気込む必要がない時に一人熱くなっている人がI’ll do whatever it takes.と言った場合、Relax!「落ち着けよ」と少しクールダウンするよう促してもいいでしょう。Chill out.、Calm down.も同様のニュアンスで使えます。それほど真剣なシチュエーションでなく軽口を言える間柄ならEasy, tiger!と言ってもいいし、さらに冗談が通じる相手なら少し茶化すようにWhoa, don’t kill me please!「おっと、殺さないでくれよ」と返すのも良いかもしれません。




whatever it takesに関してよくある勘違い

受験英語などでwhatever it takes =「何としても」「何が何でも」と覚えてしまっていて、微妙に合わないシチュエーションで使ったり、文法的に間違った使い方をすることがあります。

状況によってはwhatever it takesを「何が何でも」と訳すのが最適な場合もあるのですが、日本語の「何が何でも」に当てはまる場面ですべてwhatever it takesが使えるわけではありません。日本語の「何が何でも」は、どちらかというと「理由」に焦点を当てています。しかしwhatever it takesの根本的な意味は「どんなことをしてでも」で、目的達成のための手段・方法に焦点を当てています。このイメージを忘れないようにすると良いでしょう。

文法的には、前に述べたように、whatever it takesの前に置く動詞はdo(does/did)のようにit takesにつながって意味が成り立つ単語に限られていることを覚えておきましょう。よくある間違いとしては、I have to be there whatever it takes.のように、日本語の「何が何でもそこに行かなければならない」を直訳し、「何が何でも」の部分をwhatever it takesにしてしまうことです。この場合正しくは、I have to be there. I’ll do whatever it takes.「そこに行かなければ。(そのためなら)なんでもする=何としてでもそこに行かなければ」とするか、Whatever happens, I have to be there.「何が起ころうとも(=何としても)そこに行かなければ」としたほうが、文法的にも正しく自然です。

ただし、会話の中ではルール通りに話さないことがあります。I have to convince the client by tomorrow, whatever it takes to achieve our goal.「目標達成のためには何が何でもこのクライアントを説得しなければ」のように、後付けの独立したフレーズとしてのwhatever it takesを、前の文の後に”,”カンマで続けて言うパターンです。しかしこの場合もあくまでも、本当はtomorrowで前の文は終わっている上にwhateverの前にI’ll doが隠れているのと考えなくてはなりません。




whatever it takesをビジネスやメールでも使える表現に言い換えると?

whatever it takesは感情的なニュアンスがあるので、会社の内部ミーティングでしたら使っても構いませんが、クライアントとの交渉やカンファレンスなどでは、特に情熱的な演出をしたいという意図がなければあまり使いません。in any way I/we can「できる限りの方法で」、in every way possible「あらゆる可能な手を尽くして」、at any cost/price「どんな代償を払ってでも」、by all means「是が非でも」、make/devote every effort「あらゆる努力をする」など、whatever it takesよりもフォーマルでプロフェッショナルな印象を与える表現はたくさんあります。

whatever it takesを活用した例文・会話文

A: Are you baking a cake? That’s unusuall!

ケーキ焼いてるの?珍しいね。

B: Ken’s birthday is tomorrow. I have to impress him!

明日はケンの誕生日なの。ポイント稼がなきゃ!

A: Oh right, you’ve been trying to get him to propose you, haven’t you?

そっか、プロポーズさせようとしてるんだったわね。

B: Ya, whatever it takes!

そっ!なんだってやるわ!

A: Good luck!

頑張って!

A: (職場で遅い時間に同僚を見て) You’re still here.まだいたの?

B: Yeah, I’m working on this new system. I haven’t left the office since yesterday morning.

うん、新しいシステムに取り掛かってるんだ。昨日の朝からオフィスに缶詰めだよ。

A; What? Don’t burn yourself out. Let’s go grab something to eat.

ええ?!無茶するなよ。メシでも食いに行こうぜ。

B: I really want it to go over big! I’m doing whatever it takes. Leave me alone!

絶対成功させたいんだよ!だからできることは何でもやってるんだ!放っておいてくれ!

A: Whoa, easy tiger!

おおっと、落ち着けよ!




whatever it takesを応用した表現まとめ

whatever it takes to get it done.

「やり遂げるためには何でも」という、一つの決まり文句のように使われるフレーズです。

a “whatever it takes mentality/attitude”

「何でもやるぞ!的な精神/姿勢」というように、mentality「精神」のような名詞の前にwhatever it takesを形容詞的に置いて使うこともできます。

doing whatever it takes

doingと動名詞にし、「何が何でもやること」という名詞節として応用できます。He became successful by doing whatever it takes「彼はなりふり構わずやることで成功した」、Doing whatever it takes can have serious consequences.「なりふり構わずやることは重大な結果を招くこともある」のように使います。

whatever way it takes

「何でも」にway「方法」をつけて、「どんな方法/手段をとってでも」とすることもあります。in any wayと同じようなニュアンスです。




whatever it takes とgotta do what one gotta doのニュアンスの違い・使い分け方

You gotta do what you gotta do.「やれることは何でもしなくては」という意味のフレーズを「何としてでもしなくてはならない」というシチュエーションでカジュアルに使うことがあり、whatever it takesと混同される場合があります。

同じ、またはとても近い意味やシチュエーションで使われることが多く、どちらを使っても良いケースもたくさんがりますが、whatever it takesはYou have to do whatever it takesのように言う場合、目的であるto+動詞があるか省略されているのが前提です。何かを達成するために、「なんとしてでも」やりとげなくてはならない、という、やり遂げる方法がwhatever「何でも」という意味で重視されています。

一方You gotta do what you gotta do.は、目的や方法がそれほど重要なのではなく、するべき事柄の困難さや好き嫌いに関わらず、「やるべきことをやるべきだ」という意味になるので、「やらなくちゃ仕方ない」というニュアンスも含んでいます。




whatever it takesの類似表現一覧 ※oneには代名詞の主格、one’sには代名詞の所有格が入ります

no matter what it takes

「どんな手段を使っても」という意味の「何が何でも」で、whatever it takesとほぼ同じ意味ですが、no matterの前にはdoだけでなく色々な動詞や動詞+目的語を置くこともできるし、I’ll prove that I’m right no matter it takes.「私が正しいということを何が何でも証明する」というように節を置くこともできます。日本語の「何が何でも」により近いイメージです。

whatever one can do

「できることはどんなことでも」という意味で、後にto+動詞で目的を置くことでwhatever it takesに近いニュアンスになります。whateverをeverythingやanythingに置き換えることもできます。

risk ~ / risk one’s life

risk~は「~を危険にさらしてまで」、risk one’s lifeは「命がけで」という意味で、それほどの犠牲がでる覚悟をしてでも、というシチュエーションで使えます。

whatever is necessary

「必要とあらば何でも」という意味です。ほとんどの場合doと組み合わせて使うwhatever it takesよりも前に置く動詞の選択肢の幅が広い表現です。




【番外編】whatever it takesの表現が使われている曲を紹介!

「Whatever It Takes」by Imagine Dragons

アメリカで活動するグラミー賞受賞オルタナティブ・ロックバンド、イマジン・ドラゴンズが2017年にリリースした曲です。

自由になり目指すところに到達するためには何だってする、というような意味の、抽象的な歌詞でで、アーティストとしての彼ら自身のことを歌ってはいるようですが、どんな人も自分に当てはめて感情移入することもできそうです。

サビはWhatever it takes. Cause I love the adrenaline in my veins. I do whatever it takes.「何だってやるさ。だってアドレナリンで血がたぎるのが大好きなんだ。何だってやるよ」とあり、最初のWhatever it takesは独立したフレーズ、次はI do whatever it takes「俺は(そのためなら)なんだってする」とセンテンスになっています。

「Fight the night」by ONE OK ROCK

日本だけでなく海外でも人気の高いロックバンドのアルバム「35XXXV」に収録されたこの曲は、映画「永遠の0」の挿入歌で、大きな代償をはらった傷跡は消えないけど明日を信じて前に進もう、というメッセージ性の強い曲です。

日本の曲に英語の単語やフレーズ、センテンスが使われている場合、かなりの頻度で文法の間違いや適切でない言葉のチョイス、不自然なフレーズが見られるので、あまり日本人アーティストの英語歌詞を英語の勉強に使うのはおすすめしません。しかしこの曲に関しては、一曲を通してすべて英語の詞で作詞にヴォーカルのTaka以外にきちんとネイティブ・スピーカーが共作で名を連ねているので、ほぼ問題ないと思います。

哲学的なところがある抽象的な詩で、「希望のために戦い続けよう」とドラマティックな曲の中で訴えていて、サビの部分でWe’ll fight fight till there’s nothing left to say「言葉を言い尽くすまで戦い続ける」と歌った後にささやくようなコーラスでWhatever it takes「なんとしても」と付け加えるように歌っています。whatever it takesは独立したフレーズであり、戦う決意の強さを「なんとしてもやり抜くよ」と表しているようです。

まとめ

whatever it takesはとても便利なフレーズなので、覚えると色々な場面で使いたくなります。ただし、日本語直訳で「何が何でも」のイメージで使ってしまうと、微妙にズレていることもありますし、文法上の間違いもおかしやすくなります。

どんな英語の単語、フレーズでもそうなのですが、日本語の感覚でwhatever it takesを使わず、文法的なフレーズの成り立ちもわかった上で本来の意味をしっり正しくとらえて理解することで、適切な場面で使えるだけでなく、誰かが言った時もその意図するところや感情がストレートに心に伝わってきます。whatever it takesは、とても強い意志を表すフレーズなので、“英語を英語で理解すること”の大切さが最もよくわかるフレーズの一つだと言えるかもしれません。

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