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<目次>
You knowの意味や発音・アクセント
You knowの意味
You knowは基本的にその言葉通り「あなたは知っている」「あなたはわかっている」というのが根本の意味で、会話の中でセンテンスの冒頭・中間・最後に置いて、「知ってのとおり」「いい?」「あのね」「ほら」「でしょ」「だよね」「分かる?」など様々なニュアンスを添える言葉として使われます。
また、文を構成する主語と動詞としてYou knowの後に名詞やthat節、wh/how節を置くと、「あなたは~(ということ)を知っている/わかっている」という意味になります。この、主語+動詞としての「知ってるんだね」「分かってるんだね」という使い方は、基本的に構文さえしっかり理解していれば特に変わった意味や使い方があるわけではないので、ここでは、文に付属してニュアンスを添える役割を果たすyou knowについてご説明します。
相手の同意・理解を確認する、または念押しする
「知ってのとおり」「当然」という意味で、文頭または文末において自分が言っていることを相手も知っていることを確認、または「知ってるよね」「わかってるよね」と念押しする意味があります。皮肉として使うこともあります。
また、文中において「わかるよね」「つまり」というニュアンスを挟むこともあります。
相手の同意・理解を期待する、確認を求める
文頭に置いて、「あのね」「ねえ」という意味になったり、文末で「でしょ」「だよね」と相手の同意や理解を誘う場合に用います。
相手の注意を惹く、事実を再確認する
文頭に置いて「いいかい」「聞いて」と発言に注目してもらい、その内容をあらためて事実として確認してもらう意図で用います。
言葉に詰まった時や記憶をたどったり相手の記憶に頼ろうとする
「えーと」「ほら」「ほらあの」のように、言葉が浮かばない時や思い出せない時につなぎとして文の中に入れます。
You knowの発音・アクセント
ユノゥと発音し、youの部分はユーと伸ばさず短くユと発音します。文頭に「当然ながら」の意味で置く場合は、語尾をあげず、Youとknowのアクセントの強さは同じくらいで発音し、「でしょ?」「知ってるよね?」と相手に同意や確認を求めるために聞くようなニュアンスの時は、文で各場合もクエスチョンマーク“?”をつけ、語尾はユノゥ⤴と上げます。「あのね」や「聞いて」「ほら」のような時は、“?”はつかず、ほんの少し語尾を上げ気味で発音します。
You knowを使う時の具体的なシーンや含まれるニュアンス
相手の同意・理解を確認する、または念押しする
相手も当然知っているであろうという前提で、You know,と話を切り出したり、言い終わってから付け足しのように最後に~, you know?と言って、「知ってると思うけどさ」「当然~なんだけど」というニュアンスを含ませます。「知ってのとおり」「ご存じのとおり」とはっきり言い切ってしまうわけではなく、「~ってこと知っているよね?」くらいの強さです。言い方によっては、「当然これくらい知ってるでしょうけど」と相手が知らないことを皮肉で言ったり、「当然そうすべきよね?わかってるでしょ?」ときつい表現になることもあります。
また、相手が自分が意味していることをわかっているであろうという確認のために、「ほら」「つまり」「ね?」というニュアンスで文中に挟むこともよくあります。例えば、Give her something nice, you know, like flower.「彼女が何か喜ぶものあげなよ、ほら、花とかさ」のように「言いたいこと分かるだろ?」という気持ちを軽く挟みます。
相手の同意・理解を期待する、確認を求める
You knowを使って「ねえねえ」と話を切り出し、相手も自分と同意見であることを求めるために「分かってくれるよね?」というニュアンスを少し込めて、文頭でYou know, he is really sweet.「ねえねえ、彼って優しいじゃん」のように使ったり、同じ意味の文ですがyou knowを最後に置いてHe is really sweet, you know?とすることもできます。
相手の注意を引く、事実を再確認する
少々強めにYou know,と言って話を始めることで、相手の注意を引く効果があります。大事な話をしたい場合や、すでにお互いわかっていることをもう一度言って確認しあう時などに、「いい?」「聞いて」「だからさ…」というニュアンスで使います。
言葉に詰まった時や記憶をたどる時のつなぎ、相手の記憶に頼ろうとする
言葉が途切れた時や、言いたいことが思い出せない、あるいは浮かばない時に、あまり意味なくほとんど無意識につなぎの言葉として文中に挟む使い方です。「ほらあの…」と相手が代わりに思い出してくれるのを期待しながら使うこともあります。
You knowに対しての返事や答え方のパターン9選
特に文の最後に置いて語尾を上げて同意や確認を求められた場合は、質問されているように聞こえるかもしれませんが、あまりまともに答えるよりは、あいづちを打つように軽く同調したり、逆に「あ、そう?」と同意しないように反応することが多いでしょう。
よく聞かれる返事は次の通りです。
Yeah.
Right.
I know.
I know what you mean.
Oh yeah?
Is that so?
OK.
You mean ~?
Sure./Yeah./Right.
同意・確認・念押しの意味で「知ってると思うけど…」「でしょ?」「だよね?」と軽く反応を求められた場合で、「うん」「だね」「だよね」と軽くあいづちをうつ時の返事です。
I know./I know what you mean.
Sureなどと同じシチュエーションで同じような反応ですが、より同意や理解を強く示して「本当にね」「わかるよ」と返事する時はI know.で返します。I know what you mean.は「あなたの言ってることわかるよ」という意味で、「本当にそうだよね」とさらに強い同意や共感、同情を表すフレーズです。
OK.
注意を引くためや再確認でYou know,と言って話を始められた場合は、「了解した」という意味でOK.と答えると、SureやYeah、Rightよりちゃんと話を聞いている印象になります。
Oh yeah?/Is that so?
「え、そう?」「そうなの?」と軽く反発するニュアンスを込めてあいづちを打つ時のフレーズです。相手もそれほど強く「あなたもそう思うでしょ?」というニュアンスでyou knowを使っているわけではないので、返事も強く「えー?そうかなぁ?」と反応するのではなく軽く返したほうが良いでしょう。強い疑いや反発を示す場合は、Really?「本当?」、I’m not sure about it.「そうかなぁ」I don’t know.「わからないなぁ」などと言います。
You mean ~?
「ほら」「つまり」と言ってることわかるよね?という意味で例をあげていたり、「あの、ほら」と言葉が思い出せずにいる時など、「ああ、つまり~ってこと?」「~って言いたいの?」というニュアンスでこちらのアイディアを言って相手の言いたいことを確認するときの定番フレーズです。
You knowに関してよくある勘違い
ネイティブ・スピーカーがごく自然に会話の中に差し込んで使うので、その雰囲気にあこがれてつい多用してしまう傾向にある英語学習者がいますが、あまり使いすぎると、「ね?ね?でしょ?ほら~じゃん?」と少々くどくなってしまうことがあるので注意が必要です。ネイティブ・スピーカー自身も使い過ぎを指摘されるフレーズですので、彼らが多用しているからと言って、悪いクセまで真似してしまわないほうが良いでしょう。
you knowは、どういう意味・ニュアンスで使っているかによって日本語訳は違いますが、英語ではすべてyou knowと同じ言葉、しかも根本の意味の「知っているでしょう?」と聞こえるフレーズの繰り返しだと、うっとおしさや押しつけがましさが出てきて、イライラした相手にI know!「わかってるよ!」あるいは逆にI don’t know!「いや、わからないよ!」と返されてしまうかもしれません。必要以上に言わないよう気を付けましょう。
You knowをビジネスでも使える表現に言い換えると?
カジュアルな会話なら、ビジネスシーンでも文の中でつなぎで言ってしまうこともあると思いますが、あまりに使うと馴れ馴れしい印象があるので、極力他の言い方に変えましょう。
知ってるとおり、ご存じのとおり
As you know,「ご存じのとおり」と、asを使うとよりフォーマルな印象になります。Asを使った表現は他にも、資料などを指示してAs you can see,「ご覧のとおり」、As I said earlier,「先に述べたとおり」、As you can imagine「ご想像通り」などがビジネスの場で使えます。またこれらの表現は、メールや文書でも使うことができます。
でしょ?だよね?
ここは付加疑問文に切り替えましょう。It is difficult, isn’t it? It looks nice, doesn’t it?と言う言い方だと、you knowよりずっとプロフェッショナルな印象を与えることができます。
メールや文書では、基本的には付加疑問文はあまり使いませんので、It seems「~のようです」、I think/believe you will find it ~、またはYou may think it is ~ 「あなたはそれを~と思うでしょう」のような表現に変えると良いでしょう。
つまり
文の中に、「例えば」「つまり」という意味でyou knowがつい口から出てしまう癖がある人も多いのですが、代わりにI mean「つまり」、such as「例えば」なども上手に使いながらyou knowを使う回数を極力減らしましょう。
あのね、ねえねえ
これはかなりくだけたニュアンスのyou knowなので、ビジネスの場では決して使いません。Well,「ええと」、So,「さて」と言うか、誰か1人に話しかける時は、Well, Mr.〇〇,と名前を呼びかけると良いでしょう。
いい?聞いて!
この意味で使うYou knowもカジュアルすぎるか、見下して言っているように聞こえてしまう可能性もあるのでNGです。注目を引きたい場合は、OK,やSo,、Well,、Let’s see,のように、話題を切り替える時の定番フレーズを使いましょう。
ほら、ほらあの
言葉が浮かばない時は、Well,、Let me see…と言って時間を稼ぎましょう。「ほら、あれ何だっけ」という場合は、What is it called?「あれは何というんでしたっけ?」 What’s the word I’m looking for…「私は何て言おうとしてるのかな…」のように言います。
You knowを活用した例文・会話文
A: You know, this is ridiculous. We’not going to sign this contract.
いいか、こんなのバカげてる。こんな契約には署名しないぞ。
B: Right. Let’s see what we can do to make a reasonable counter offer.
そうだな。妥当な対案を出すにはどうしたらいいか考えよう。
A: The earthquake in Hokkaido seems pretty awful, you know?
北海道の地震は酷いみたいだよね。
B: I know…. It must’ve been so scary.
本当だよ…すごく怖かっただろうね。
A: You know, I really need to focus on my study now, so please keep it down.
知ってのとおり勉強に中注しなきゃならないんだ。静かに頼むよ。
B: Oh year? Weren’t you watching YouTube all afternoon?
そうなの?昼間中ユーチューブ観てなかったっけ?
A: Well, I just need, you know, uh… a little break sometime, you know?
ええと、それはただ、ほら、あー、休憩も必要なわけで…わかるだろ?
B: Sure.
はいはい。
You knowを応用した表現まとめ
You know what I mean?/You know what I’m saying?
「私の意味すること、わかる?」「私の言っていること、わかる?」という意味ですが、実際聞き手に返事を求めて聞いているというよりは、相手が自分の話を理解しているか、同意してくれているかを確認するために、「ね?」「でしょ?」「そうじゃん?」というニュアンスでセンテンスの前後に軽く差し込んで使うイメージで、You knowとよく似ています。
一通り話した後に実際同意や理解、確認を求めてYou know what I mean?You know what I’m saying?と聞き、一呼吸おいて相手の反応を待つこともあります。
これも you knowと同じで、使いすぎると少々うっとおしくなるので注意が必要です。
Now you know.
「わかったでしょ」と、前は相手がいまいち理解・把握していなかったことや、自分の意見に同意していなかったことが、何かのきっかけで相手がわかったり、自分の意見が正しいことが証明されたり、真意が伝わった場合などに、「ほらね、今ならわかるでしょ」というニュアンスで使います。
You never know.
これは、「あなたには絶対わからない」と言っているのではなく、「先の事は予測できない」という意味で使います。「どうなるんだろうね」「何とも言えないね」という先のことが不確定な場合も使うし、「何が起こるか決めつけてはいけないよ」と可能性がないと断定してはいけない、というニュアンスで使うこともあります。同じ意味、シチュエーションで使えるフレーズには、他にWho knows?もありますが、これは「誰が知るか!」という意味にもなります。
You knowとYou know what?のニュアンスの違い・使い分け方
「いい?」「聞いて」の意味で使うYou know,と似たフレーズに、You know what?があります。これは、一つには話を切り出す前や話を変える時に、心の準備をしてもらったり相手の注意を引くことを狙って言うフレーズです。You know,「あのね」と切り出すのと違うところは、Actuallyにも似て、「実は」という相手に驚きや新しい情報を与えるニュアンスも少し含んでいるところです。しばしば、You know what? I really don’t want to go.「いい?私絶対行きたくないのよ」のように、You know,よりも少々強い意志を示す時に強めの口調で使われます。
また、先に問題提起や意見を言っておいて、その後You know what?に続けて自分の結論を言うこともあります。その場合は、「私がどう思うかって?」「まあ」「結局」「やっぱり」のようなニュアンスで「いい?」と言っているイメージになります。Guess what?に似た使い方です。I know everybody wants me to run for it, but you know what? I’m not going to. 「みんな私に立候補してほしいのは知ってるけど、でも、いい?今回はやめておくわ」と、一呼吸間を置いて大事な結論を言うような時に使います。
総じて、You know what?には、You know,で切り出すよりも少々強めに興味を持ってもらう効果や、自分が達した結論を述べるのにドラマティックな演出を加える要素があり、you knowは、話の中でよりカジュアルに自然に構えることなく使うフレーズです。
You knowの類似表現一覧
I mean
話の間で言葉が出てこない時や、相手が自分の言っている意味が分かるかな?と説明を重ねる時に言う、「ええと」「つまり」「ほら」のようなニュアンスです。これもYou knowと同じくらいかなり頻繁にネイティブ・スピーカーが会話の中で使うフレーズです。
right?
文の最後に置いて「でしょ?」「だよね?」と同意を求める言葉で、you know?よりも少し強めの響きがあります。
Listen,
文字通り「聞いて」と言うことで、相手に大事なことを言う前に注意を引いたり、説得や相手の間違いを指摘する前に「いい?」「あのね」と心の準備をしてもらうニュアンスがあります。
Look,
Listenと同じシチュエーションで、「いい?」「あのさ」というニュアンスで使います。
See,
これもほぼ同じですが、「ほら」という日本語訳が一番ぴったりくる表現です。相手に反対する意見を言う時も「いや」「だからさ」「やっぱり」のようなニュアンスで使うこともできます。
【番外編】You knowの表現が使われている曲を紹介!
「Help!」 by The Beatles
世代を超えて今もなお世界中に大きな影響を与え続け愛され続けるイギリスの伝説的ロックバンド、ビートルズの代表曲の一つで、いきなりHelp!で始まるあまりにも有名なこの曲は、冒頭の部分にyou knowが出てきます。
最初にHelp, I need somebody.「助けて、誰か必要なんだ」Help, not just anybody.「助けて、誰でも良いわけじゃない」Help, you know I need someone, help「助けて、誰かの助けが必要なんだよ」と歌っています。ここでのyou knowはそれほど意味が込められているわけではなく、「~だってば、わかるだろ?」というニュアンスが少し含まれている感じでとらえれば良いと思います。
「Wake Up」by Rage Against The Machine
ジャンルに捕らわれない音楽性と過激な政治的メッセージをラップのように歌うスタイルが特徴的なアメリカ・カリフォルニア州のラップ・メタル・バンドによるこの曲は、1992年に発表されたデビューアルバムに収録されています。シングルカットはされませんでしたが、映画「マトリックス」の挿入歌として使われたことで広く知られるようになりました。
人種差別や外国人・移民への差別に対する抗議・怒り、さらにはFBIを始めとする体制側への痛烈な批判を歌い、怒りをまとった激しい曲の中で、「知ってのとおり」または「知ってるだろう?」という意味で2度、you knowが使われています。最初はYou know, they went after King when he spoke out on Vietnam?「知ってるだろう?奴らはキング(牧師)がベトナム(戦争)を非難した時に狙ったのを」、次にYou know they murdered X and tried to blame it on Islam?「知ってるだろう?奴らは(マルコム)Xを殺しその罪をイスラムにかぶせたのを」と、 “黒人差別撤廃の英雄である2人の暗殺について、多くの人が根強く信じているFBI陰謀説を唱え、「皆が知っている事実のはずだ」という信念のもとにYou knowを使って訴えています。
こうした過激な体制批判には賛否両論がありましたが、彼ららしい政治的メッセージ・ソングで、活動を停止した今でもファンの間で人気の高い曲です。
まとめ
You knowをうまく会話の中に取り入れると、かなりこなれた印象になります。ぜひ自然に使えるようになりたいものですが、文頭にYou knowを多用すると押しつけがましい、あるいは「それくらい知ってるでしょ?」と高慢な印象を与えかねませんし、文中で「あの」「ほら」「ねえ」「じゃん?」を使いすぎると、カジュアルを通り越して洗練から程遠い印象になったり、繰り返しのフレーズが耳についてうっとおしいと思われることもあります。話している相手を不快にさせないよう適度に上手に使うように気を付けたいものですね。