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日本人が留学をすると、文法のテストでは高得点がとれるのに、フリーディスカッションではまったく話せないという状況に陥りがちです。文法などの基礎ができていながら、なぜ日本人はスピーキングが苦手なのか?その理由を3つの切り口から考察していきたいと思います!
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<目次>
1.英語を話す練習をする機会が少ないから
スピーキングが苦手である最大の理由は、「英語を話す機会が無い」ということでしょう。今では小学校から英語の授業が始まりますが、その多くは集団授業であり、1人1人が英語を話す機会は少ないと言えます。
いくら単語や文法を勉強しても、話せるようにはなりません。例えて言うならば、どれだけ教科書で泳ぎ方を勉強しても、実際にプールに入ってみないと泳げるようにならないのと一緒です。実践練習をすることで、身に着けられるスキルなのです。
近年オンライン英会話でフィリピン人の講師が増えていますが、フィリピンも第一言語が英語というわけではありません。では、なぜフィリピン人は英語が話せるのでしょうか?彼らに聞いてみたところ、幼稚園の時から先生が英語で話すのだそうです。幼稚園や学校の先生が英語で話すため、フィリピンの子供たちは英語が聞けるようにならないと授業がわかりませんし、話せるようにならないと質問や発言ができません。
日本には、フィリピンのような「英語を使う環境」は圧倒的に少ないと言えます。よって、机上の勉強をしたとしても、それを実際に使う場が無いということが課題です。
2.正解を探してしまうから
これは日本の教育全体に言えることですが、日本では「正解を探す」ということが重視されています。テストの採点は○か×でおこなわれますし、答えが1つである問題も多いでしょう。
特に英語は表現方法が1つではなく、複数ある場合も多いです。しかし、日本の英語テストだと、既に「模範解答」が用意されているため、表現としては合っていても、「模範解答」と違う場合は×にされてしまうこともあります。これは日本の英語教育の問題点と改善すべき点の一つだと思います。
最近では教育全体が個性を重視する方向に進みつつありますが、完全に方向転換をするには時間がかかることでしょう。
一方アメリカなどの諸外国では、答えが1つでない問題も多く扱います。論文やディベートがわかりやすい例でしょう。「正解すること」が大切なのではなく、「自分の力で考えること」が重要視されているのです。
日本人は正解することを重要視するため、英語を話す時においても「間違いのない、正しい英語を話したい」という意識が働きます。逆に文法が間違っていたり、上手く話せなかったりすると「恥ずかしい」と感じてしまう人も多いのではないでしょうか。
しかし、実際英語のスピーキング能力を上げるためには、まずは間違っていても良いから話してみるということが大切です。会話においては、正しい文章でやりとりすることが重要なのではなく、コミュニケーションがとれればそれで良いのです。それを繰り返すことで、きちんとした文で話せるようになります。最初から正しい文で話そうとする必要はありません。
3.自分の意志をハッキリと言う習慣が無い
初めて外国の方と話して驚いたのは、思った以上に自分の意見をハッキリと伝えてくることでした。ある問題に対して、「自分はどう思うか」をハッキリ述べるのです。日本人同士の会話では、意見はあまりハッキリ述べず、やんわりと伝えて空気を読むということが多いかと思います。
例えば外国人に何か質問されたとして、” Yes. “や” No. “だけで終わると、「……で?あなたはそれについてどう思うわけ?」という感じになります。質問に答えるだけでなく、それについての自分の意見や、その後のリアクションを求められるのです。
これまで外国人と話している中で、まったく意見が噛み合わなかったことも多々ありました。日本人同士だと意見が対立した場合、少し険悪な空気になることが多いように思います。しかし、海外の人と英語で話す際は、違う意見を述べたからと言って険悪になるということはありませんでした。
英語を話す時は、いつも以上に自分の意見を述べるように意識することが大切だと思います。
まとめ
日本人がスピーキングに苦手意識を持つ理由には、日本の英語教育の問題点や、日本人特有の感覚が影響していると思われます。ということは、スピーキングが得意になりたい場合、これらの裏を返せば良いのです!「英語を話す環境をつくる」「間違っていても良いからどんどん話す」「自分の意見を言う練習をする」この3つが、スピーキング上達に不可欠なポイントとなるでしょう!