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日本とアメリカ、法律が違うのは当たり前。また法律と一口に言っても多岐にわたりますし、アメリカでは州によってもルールが変わります。
飲酒運転については日本の方が厳しそうなイメージですが、実際はアメリカの方が圧倒的に厳しいです。飲酒運転が見つかれば現行犯で逮捕、翌朝まで留置場に拘束され、免許停止の処分を受けることはざらにあります。
飲酒運転でなくとも、街中でお酒を飲むことについてもとにかく厳しいです。日本と同じ感覚でいるとひどい目に遭いますので、アメリカに旅行や移住する際には「お酒のルール」について詳しく知っておきましょう。
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<目次>
飲酒可能な年齢は21歳から!身分証の提示は必須!
意外かもしれませんが、アメリカで飲酒が許される年齢は日本よりも上の21才です。その年齢に達するまでは非常にチェックが厳しく、酒屋であれコンビニであれ、スーパーであれ、お酒を買おうとすれば必ず身分証明書の提示を求められます。(明らかに年を取った人の場合は別ですが・・・)
日本人は若く見えるから、アメリカでお酒を買うときは必ず身分証明を持って行った方がいい・・・といったアドバイスを良く聞きますよね。これは本当の話で、私自身も30代に入っても必ずチェックを受け、免許証の写真を疑わしげに眺められたものです。
また飲酒年齢のチェックは、お店でお酒を買うときだけに留まりません。バーやクラブに入場するときも年齢のチェックが行われ、21才以上とそれ以下が区別できるような紙のブレスレットを腕に巻き付けたり、スタンプを手に押されたりします。
映画から受けるような「パーティー好き」のアメリカでも、裏側にはこんな厳しいチェックがあるんです。
しかし意外なことに、タバコ・喫煙に関しては、多くの州で18歳から可能。
アメリカは州によって法律が異なるので、その州のルールをしっかり把握しておかなければなりません。
また宗教や信仰によっても嗜好品の制限がかけられている場合もあります(日本ではあまり見聞きすることはありませんが、アメリカにはさまざまな民族、文化的背景が違う人々が生活しているので、このような制限はよくあります)。
飲酒運転は厳禁!見つかればその場で現行犯逮捕!
飲酒に関わる法律が厳しいのは、運転時においても同様です。酒気帯び運転の基準は日本(0.3mg/ml)よりアメリカ(0.8mg/ml)の方が緩めです。
しかし、飲酒運転はDWI (Driving While Intoxicated)と呼ばれ、罰金で済むのはごく軽微な場合のみ。
基準値を上回るアルコールが検出された場合、その場で手錠を掛けられて警察署に連行、指紋採取と写真撮影をした後で、拘置所に一晩留置され、裁判所から奉仕活動を命ぜられます。悪質な場合や、人身事故などを起こした場合は逮捕され、懲役になることもあります。州によって多少異なる部分はありますがこういったことはザラにあるようです。
アメリカでは飲酒運転は交通法違反ではなく、刑事法違反なのです。日本でも飲酒運転の罰則が近年厳しくなりましたが、アメリカではさらに厳しいと言えます。アメリカで車を運転する機会がある場合には、くれぐれも飲酒運転には注意しましょう。
アメリカの飲酒運転の検挙数・事故件数とは?
United States Department of Transportationのデータによると、2019年の飲酒運転による死亡者数は年間10,142人となっています。
これは1日で28人死亡していることとなり、52分に1人死亡している計算に。
これは死亡事故につながった飲酒運転の検挙数であるため、事故につながらなかった件数も合わせると、この数字よりも多くなることが予想されます。
【ちなみに】
日本では、2019年の飲酒運転死亡事故件数は176件と、アメリカよりもはるかに少ない数字です。
人口がアメリカよりも少ないことや、飲酒運転に対する意識改善・法律改正が関係しているのでしょう。
アメリカでは酒気帯び運転の基準が免許証や年齢によって違う!?
アメリカでの飲酒運転の基準は0.8mg/mlということを解説しましたが、実は厳密にいうと、年齢や免許証の種類によっても異なります。
飲酒運転の基準が0.8mg/mlとなるのは21歳以上の場合。
21歳未満の場合は0.2mg/mlが一般的な酒気帯び運転の基準です。
また、商用ドライバーは0.4mg/mlで飲酒運転とみなされます。
※商用ドライバー:トラックやバスなど
車内・公道での飲酒は厳しく取り締まられます!
これは州によって少しずつ定義が異なるところではあると思いますが、アメリカでは基本的に車の中と公道においての飲酒は禁止されています。特に車の場合、私の住んでいたミシガン州では車内に栓の開いたお酒の容器があるだけで違反切符の対象になりました(トランクに入れてあればOK)。
公道での飲酒については、最近は歩道に設置されたカフェやレストランの席も良く見ますし、公園内の売店でお酒を販売している場合もあります。それらの場所では許されているようですが、何もない歩道の脇に座って、または歩きながらお酒を飲むのは厳しい取り締まりの対象に。
酒瓶を紙袋に入れたまま飲んだり、お酒をジュースやコーヒーのテイクアウト用カップにうつして飲んだり、どうにかしてこの法律をかいくぐろうとする人たちもいるようですが、怪しいと思われると警官に呼び止められてチェックされることもあるようですので、もちろんオススメしません。
公共エリアで飲酒が許可されている州
以下の州では公道での飲酒が許可されています。ただし、車内での飲酒の場合はルールが異なる場合があるので注意して下さいね。
- アイダホ州
- ワイオミング州
- ノースダコタ州
- サウスダコタ州
- ミネソタ州
- ウィスコンシン州
- イリノイ州
- ミシガン州
- ノースカロライナ州
- デラウェア州
- ニュージャージー州
- コネティカット州
- マサチューセッツ州
- ロードアイランド州
- ニューハンプシャー州
- バーモント州
- メイン州
- アラスカ州
公共の場所で飲酒が禁止されている州の中で、飲酒が許可されている都市・街
アメリカでの多くの州では公共での飲酒が禁止されているということはすでに紹介しましたが、それらの州の中でも、特別に公共の場での飲酒が許可されている都市が存在することはご存知でしょうか。
ここでは、公共での飲酒が特別に許可されている州をご紹介しましょう。
- Hood River, OR
- East Aurora, NY
- Erie, PA
- Fredericksburg, TX
- Arlington, TX
- Fort Worth, TX
- New Orleans, LA
- Indianapolis, IN
- Gulfport, MS
- Las Vegas, NV
- Treasure Island, Florida
- Butte, MT
ラスベガスは公道での飲酒が許可されている都市としてとても有名です。
運転するなら知っておくべき法律は?
旅行中、レンタカーを借りて車での旅を楽しむ人も多いと思いますが、ここにも知っておいた方が良いルールがいくつかあります。
アメリカで運転免許が取得できる年齢は16才です。日本よりも若いドライバーが多いわけですが、運転マナーは全体的に悪くありません。
道も日本に比べれば広く、左ハンドルであることを除けば日本人旅行者にも運転しやすい環境だと思います。交通標識も日本と極端に違うわけではないので、見て全く分からない標識というのは存在しません。
そんな中で知っておくと良いルールがいくつかあります。アメリカの場合、信号が赤でも禁止表示がない限り右折しても構いません。知らずに右折レーンで停車していると、後ろからクラクションを鳴らされることもあるのでご注意を!
また、高速道路の制限速度表示に、上限と下限の両方が記載されている場合が多いのも、アメリカの特徴です。下限速度を下回ると、違反切符を切られる場合もありますので、これもご注意ください。
まとめ
アメリカでの飲酒や運転に関するルールをご紹介しました。現地には現地のルールがあるので、日本との違いをよく理解して旅行・生活していけるといいですね。