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進学や就職の際に英語力を示すものとして有効な、TOEICスコア。
誰にでも開かれたテストではありますが、800点や900点台の高スコアとなると難易度が高いです。
TOEICテストは合否を決めるものではなく、取れたスコアで英語力がどれくらいかを判断できるというもの。
そのため難易度や難しいポイントはスコアによって異なります。
TOEICテストで狙ったスコアを取るためには、目標ごとに難しいとされるポイントを知り対策しておくことが大切。
今回はそんなスコアごとの難しいパートや対策法について解説します。
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<目次>
バイリンガルでも難しい?!TOEICの難易度や難しいポイント
TOEICは990点を満点とし、スコアごとに英語力を測るもの。
そのため目指すスコアによって難易度が大きく変わります。
実はTOEICの後半パートというのは、ネイティブスピーカーであってもややこしいと感じる問題が多いそう。
TOEICでは後半にいくにつれ長文読解やひっかけのような問題が多くなるため、英語力がネイティブレベルであっても気を抜くと間違えてしまうほど。
基本的な英語力に加え速読力やTOEICならではの試験テクニックも求められるので、難しいパートがどんなものか事前にリサーチしておいたほうがいいでしょう。
そんなTOEICテストで、特に難しいとされるポイントについて説明します。
TOEICの難しさは英語力だけではない!ネイティブでも混乱するポイント
TOEICテストは英語力を測るためのテストなので、英語ネイティブの人だったら確実に満点が取れるはずだと思えますよね。
しかし、実際にはネイティブスピーカーの方がTOEICを受けても990点満点を取れないことも。
しかしそれはその人の英語力がないとか、TOEIC全体が難しすぎるといったことではないのです。
TOEICにはネイティブの人でも「解きづらい」と感じるいくつかのカラクリが。
そんな混乱しがちなポイントは以下のようなものです。
リーディングパートでは速読力が必要
ネイティブスピーカーや英語力の高い帰国子女の方であれば、TOEIC前半のリスニングパートはまず満点を取れるでしょう。
非ネイティブ向けに作られているTOEICのリスニング問題は基本的に聞きやすいですし、極端な訛りなどはありません。
しかしうっかり点を落としてしまうと言われているのが、後半の長文読解問題。
ここでは短時間に長文を読み、さらに要点を理解する必要があります。
たとえ英語が母語の人であっても、普段から長文を読むのに慣れていないと戸惑うことも。
また内容は全て理解できていても、問題で聞かれる要点について「どこに書いてあったっけ?」と咄嗟に出てこないこともあります。
そしてTOEICはビジネスシーンを想定している問題文が多いので、英語ネイティブでも学生さんなど、ビジネス的な言い回しを知らない人だと混乱することがあるでしょう。
これは例えるなら私達が日本語で複雑なビジネス文書を読んで、瞬時に要点を理解するのと同じこと。
集中力や注意力、さらにビジネスシーンでの語彙力が必要とされるのです。
読解力や教養も問われる
TOEICのリーディング問題では、長文を読んでその内容として合っている答えを選ぶ選択問題が多いです。
しかしこの解答文が、サラッと読んだだけだとどちらともとれるような内容であることも。
英語のネイティブであってもじっくり文章を読んで内容を読解していないと、うっかりひっかけ問題でつまづいてしまうことがあり得るのです。
これはつまり英語のネイティブでないTOEIC受験者にとっては、同じポイントをさらに難しく感じるということでもあります。
そのためTOEIC受験には事前に徹底した問題演習などで、TOEICの問題形式に慣れておく必要があるのです。
TOEICで難しいと感じるパート・その理由は問題構成にあった
TOEICテストの問題はパート1から7まで7つのパートに分かれていて、それぞれ問題の種類や順番・点数配分などが細かく決められています。
その中でも始めのほうのパートは比較的難易度が低く、英語力が中級以上であればほぼ満点を取れるような内容。
しかし後半にいくにつれて複雑な長文読解問題などが入ってきて、難易度も高くなります。
この一般的に難しいとされる後半パートですが、前半のリスニング問題などに比べると問題数も多いのが特徴。
最後のパート7などはほぼ全て長文読解ですが、割合でいうとテスト全体の54%もを占めているんです。
つまり難易度の高いパートのほうが重要度が高く、点数配分も大きいということ。
高スコアを取るためには、複雑な長文読解を絶対避けることができない構造なのです。
TOEICに難しい回や難しい月があるってホント?都市伝説?
TOEICを実際に何度も受けている人の中には、「回によって難易度が違った」「TOEICが難しくなった」というような説を唱える人もいるようです。
しかしながらこういった説には信憑性がなく、個人のレベルの問題の可能性が高いと言えます。
なぜならTOEICは世界中で、ビジネスシーンでの英語コミュニケーション能力を測るテストとして利用されています。
そのスコアが表す英語力は常に一定だからこそ、就職面接での採用基準などにも取り入れられているのです。
TOEICの難易度がもし回によって変動するようなものだったら、世界的な信用度も落ちてしまいますよね。企業の採用基準としても全く使えません。
TOEICを運営しているIIBCも、その内容の一貫性は厳しく管理しているはず。
そのためTOEICの難易度がころころ変わるといったことはまずないでしょう。
2016年に新形式にリニューアルされた際に「難しくなった」という説もありましたが、これも受験者が新形式に慣れていないという要因も大きいです。
英語力というのはネイティブでない限り、環境によって変わってしまうもの。
一度TOEICでハイスコアを取ったとしても、全く英語を使わない日々が続いたら再度受験した際にスコアが下がることは十分あり得ます。
レベル別・TOEICで難しいと感じるポイント&対策法
TOEICで難しいと感じるポイントは、受験者のレベルによっても大きく変わります。
TOEICスコアの目安別に、そのポイントと対策法を確認しておきましょう。
TOEIC400点台レベルで難しいと感じるパート&対策
TOEICスコア400点くらいは、まず全くの英語学習初心者レベルと言えます。
TOEICテスト自体が初めてという方も多いでしょう。
そんな場合は基本的にどのパートも難しいと感じてしまうもの。
さらに400点台レベルの人はほとんどが2時間以内にTOEICの問題を全て解けません。
このレベルではまず長文読解がほぼ解けないので、終盤のパートは諦めてかかるくらいでないと無理。
テスト前半でいかに点数を落とさないかがキーとなります。
特にリスニングパート前半の問題は、リスニング文も短めでシンプルな内容が多いです。
そういった難易度の低いパートからまずは完璧に解けるよう予習をしていきましょう。
TOEIC500点台レベルで難しいと感じるパート&対策
TOEIC500点レベルでは、400点台の人が200〜250時間くらい勉強して100点ほどアップした状態。
まだ英語力でいったら初級レベルから抜けてはいない程度で、400点台より語彙力や文法力は少し上がっているものの、長文のヒアリングや読解はかなり難しく感じるでしょう。
時間配分にも多少余裕は出ますが、後半パートは難しく解けない部分もあるはずです。
500点台くらいの人は単語や熟語の応用力もまだ低いので、知っている単語は増えても長い文に組み込まれると混乱したりします。
できる限り長文を読んだり聞く習慣をつけて、英文の要点を理解する練習をしておきましょう。
TOEIC600点台レベルで難しいと感じるパート&対策
TOEIC600点台程度では、やっと英語中級レベルと言えるくらいになってきます。
企業によっては600点台が就活時の採用基準というところも。
600点台レベルでは大体の話の要点は理解でき、それに応じた受け答えができるようになってきます。
ただまだ表現力には乏しく、難しい受け答えはできなかったり瞬時に要点をまとめるのは難しいことも。
600点台はまだ基礎英会話ができるくらいのレベル。
TOEICで600点台から先に進むためには、ビジネスシーン特有の言い回しなども理解できる必要があります。
練習問題のほかにもニュースサイトや洋書の速読練習をしたり、ビジネス会話にフォーカスして学習するのもいいでしょう。
TOEIC700点台レベルで難しいと感じるパート&対策
TOEIC700点台はCAや海外営業など、英語を多く使うような職種の採用基準ともなっています。
ここまでくると中級レベルで、語彙力も増えある程度臨機応変な対応が英語でできるように。
700点台の英語力であれば、TOEICの前半パートはかなり簡単に感じられます。
しかしまだ速読力が低いため、点を落としやすいのがリーディングパート。
読解に時間がかかりすぎて最後までたどり着かないこともあるでしょう。
700点レベルでは長文読解問題にフォーカスして、繰り返し練習問題を解いておく必要があります。
その際に、実際の試験と同じように時間を測ることも忘れずに。
時間内に全ての問題を解くということに慣れていきましょう。
TOEIC800点台レベルで難しいと感じるパート&対策
TOEIC800点レベルでは英語力上級レベルとなり、専門的な話もある程度理解できたり、ビジネスでの言い回しや詳細な状況説明にも強くなってきます。
このくらいになるとリスニングパートはほぼ満点を取れ、後半の長文読解などややこしいところで一部点を落としている状態。
そのため700点台と同じく長文読解力、また速読力を身に付けることがポイントとなります。
速読ができるとそのぶん問題の読解が短時間ででき、解答を考える余裕が生まれます。
800点から900点への壁は厚いと言われますが、速読力や読解力を地道に高めていけばスコアにも変化が出るはず。
難しさを克服するには正しいTOEIC学習法が大事
TOEICを何度も受けていて毎回難しいと感じるパートが同じ場合、それは学習法が合っていない可能性があります。
TOEICは問題構成も細かく決まっていて、大体の内容が予測のできるテスト。
自分のTOEICレベルに合わせた学習をしていけば確実にスコアアップはできるはずです。
TOEICの難しさを効率的に克服できる学習法とは、どんなものなのか解説しましょう。
TOEIC独自の問題形式をカバーする試験テクニック
TOEICに出る問題の内容や頻出表現には、ほぼ一定の傾向があります。
毎回問題の内容は変わるものの、大まかな難易度やカバーされている語彙が極端にズレることはありません。
毎回継続して受けているTOEICのエキスパートたちは、そういった傾向をもとにTOEICの攻略本を出しています。
さらにそんなエキスパートの講師がよく指導しているのが、TOEICならではの試験テクニック。
TOEICの出題に一定のパターンがあるのを利用して、極力時間をかけず効率的に全問を解くための工夫です。
例えばリスニングパートの写真描写問題では、写真に写っているものについて解説した文のうち正しいものを選択します。
その時、答えの選択肢の中に「写真に全く写っていないもの」に関する分が含まれていることがよくあるのです。
例えば車しか写っていない写真なのに、自転車についての文章が流れるなど。
となると自転車の文は正解でないことが分かります。
その時、全部をしっかり聞きとれなくても単語で「自転車」が聞こえただけで不正解として選択肢から即外します。
そうやって消去法で解答を探ることで、しっかり聞き取りができなかった問題でも正解を導きやすくなるんです。
試験テクニックについては無料の学習サイトなどで紹介しているものも。
以下のサイトでは、TOEICのエキスパートが独自の観点で試験テクニックを解説しています。
・TOEIC勉強法・攻略・講座・対策サイト – TOEICスコアアップナビ
難しい単語はTOEIC頻出単語に絞って暗記
TOEIC初心者の場合、覚えなければいけない単語が多すぎて混乱してしまいがちです。
しかしTOEICには頻出する単語や熟語というものがあるため、スコアアップを目指すならTOEICに絞って対策を練るほうが効果的。
TOEICの公式ボキャブラリーブックでは、まさにTOEIC頻出の表現だけをピックアップして確認することができます。
総合的な英会話力を伸ばすなら幅広い語彙力は大切ですが、TOEICスコアアップが目的であればまずは頻出単語に絞って完璧に覚えるのが近道。
TOEICに必要な単語だけでも3,000〜4,000語以上あり、そのどれもがビジネスシーンで実際に登場しやすいもの。
TOEICの頻出単語を学ぶことで、結果的に使える語彙力も上がります。
難しいパートのリスニングや長文読解に力を入れてスコアアップ
TOEIC700〜800点くらいからは、スコアアップのキーとなるのがほぼ後半の長文読解問題のみとなってきます。
これはTOEICの点数配分的に後半の読解問題が占める割当が多く、難易度も高いため。
中〜上級者以上になると前半パートはほぼ満点で当たり前で、後半でいかに点を落とさないかといったところで違いが出ます。
長文読解問題では短時間に問題文を全て理解し、要点を把握する必要が。
そのため英語力はもちろんなのですが、速読力が絶対必須です。
この速読力が案外見落とされがちなポイント。
例えば海外生活が長く英会話がペラペラな方でも、普段の生活で長文を読むことになれていない場合も多いのです。
そういった方がTOEICを受けると、普段英語でコミュニケーションが取れているにも関わらず点数が取れないこともあります。
TOEICテストという特殊な場面でハイスコアを取るには、単に英会話力が高いだけでは足りないこともあるのです。
中級以上からは速読のトレーニングに力を入れていきましょう。
まとめ
TOEICは場合によって、英会話がペラペラな方でも難しいと感じることがあるテスト。
特にTOEIC L&Rはリスニングとリーディング力を測るもの。
英語で実際に話すのではなく、長文を読解したり、写真描写から情報を読み取る感覚も必要となります。
TOEIC独自の出題スタイルに慣れているかが重要となるため、事前の念入りな演習が差をつけるのです。
速読の練習や試験テクニックも駆使しながら、TOEICの形式に慣れて難しいパートを克服しましょう。